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今年の夏は色々大変でした。。。

ハダニうどんこ病が私の一番の障害だというのは
日々ブログに書いていることですが、
その他にも色々と厄介な問題があります。

特に今年の夏は例年とは異なり、
本当に色々と大変でした。

まず、気候の違いからなのか、
ハダニの被害発生時期が少しずれたことから、
被害の早期発見ができず、
今年は一切の薬剤散布をしなかったこともあって、
えげつないハダニ被害を被ってしまいました。

fancybox記事246の画像1

上の写真は現在のsmithiiの例です。
いつもはハダニによる被害が8月には少し見つかり、
すぐにそこで薬剤散布をするため、
被害をそこで食い止めることができるのですが、
今年は8月に被害がほとんどなかったので、安心していたら、
9月には悲惨な状況になっていたという次第です。

来年は様々な方からアドバイスのあった、
オルトランやアドマイヤーなどを試してみたいと思います。

もう一つ、いくつかの品種限定で
とても厄介な存在があります。

それはホコリダニによる被害です。

このホコリダニは小さく目視することができないため、
当初は何かの病気かと思っていました。

ハダニのようにくそ暑い季節ではなく、
少し涼しい、ユーカリの成長時期と
被害時期が丁度重なるので、大きな成長の妨げとなります。

ホコリダニは小さな間の新芽に付いて、
新芽とその後の成長した葉に奇形や斑点を生みだします。

Eucalyptus scorpariaの被害
fancybox記事246の画像2

Eucalyptus torquataの被害
fancybox記事246の画像3

Eucalyptus torwoodの被害
fancybox記事246の画像4

このホコリダニは何故か決まった品種にしか付きません。
特に酷いのは上記の3種で他にはbridgesianarudisforrestiana
albopurpureaなど主に精油が少なめのユーカリに被害を及ぼします。

基本的には、ハダニと同じでニッソランなどが効くようですが、
その他の薬剤はあまり効果がなく、散水もほとんど効果なしなので、
いつも仕方ないなあと、半ば放置気味です。

毎年、我が家のtorquataはこのホコリダニのせいで、
新芽が出ては枯れてを繰り返し、ほとんど成長しません。

今のところの打開策は
なるべく良く日に当てることくらいです。

次に今夏にとても猛威を奮ったのが、高温障害です。

これも最初は病気か要素欠乏症かと思っていたのですが、
色々と調べてみると、これは、植物の典型的な高温障害の症状で、
暑い季節が終わると一気に終息することもあるので、
間違いないという結論に至りました。

これはそのままですが、
暑さに弱い品種(冷涼地出身や高山出身のユーカリ)
を中心に発生します。

葉の色素が抜けて黄色くなり、葉の周囲が枯れたり、
規則的な斑点ができることが主な症状です。

Eucalyptus smithiiの基本的な症状です。
fancybox記事246の画像5

最も顕著で悲惨なEucalyptus cocciferaです。
涼しくなってきたので、綺麗な新芽が出だしています。
fancybox記事246の画像6

これは特にわかりやすいEucalyptus risdoniiです。
fancybox記事246の画像7

ほとんどの葉の色素が抜け、
暑い時期にできた右上の新芽は傷んでいますが、
涼しくなってからできた左の新芽は、
全く症状が見られずに、とても綺麗な色をしています。

他には写真を撮り忘れましたが、
Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis
Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila、
Eucalyptus tenuiramisもとても悲惨な状況になっています。

これらも涼しくなってから出た新芽はとても綺麗で、
全くその症状が見られないのです。

他にはperrinianaや、pulverulentaなどにも
軽いですが、少しその症状が見られます。

これだけは、我が家ではこれ以上対処のしようがないので、
毎年こうなるものだと割り切るしかありませんね。

今年の夏は高温多湿で本来の大阪らしい夏でした。

ユーカリは多種多様、そんな環境が苦手なユーカリも
存在するということがわかり勉強になりました。

# by eucalyptus_k | 2012-10-23 13:15 | ユーカリ(栽培実績)
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【品種別栽培ガイド-07】
ツキヌキユーカリ (Eucalyptus perriniana)

続きまして第07回目は
ツキヌキユーカリ(perriniana)です。

◎ツキヌキユーカリ
【学名:Eucalyptus perriniana】
【英名:Spinning Gum】
fancyboxペリニアナ(Eucalyptus perriniana)の画像1

【品種情報】
・Mainland Form(オーストラリア本土型)
最高樹高:5~7m前後
樹形:Tree(木立)型、稀にMallee(灌木)型
親葉への変化:ツキヌキ状の丸葉~柳型の細葉へ変化
適合pH:弱酸性(5.5-6.5)

・Tasmanian Form(タスマニア型)
最高樹高:4.5~6m前後
樹形:Mallee(灌木)型、稀にTree(木立)型
親葉への変化:ツキヌキ状の丸葉~柳型の細葉へ変化
適合pH:弱酸性(5.5-6.5)


【生息地情報】
・Mainland Form(オーストラリア本土型)
地域:New South Wale南東州境部、Victoria北東州境部(純高山地帯)
夏季最高気温:最高値30℃、平均値18℃
夏季最低気温:最低値-6℃、平均値5℃
冬季最高気温:最高値9℃、平均値2℃
冬季最低気温:最低値-23℃、平均値-7℃
年間降水量:750~1850mm
(参考)東京-約1800mm、大阪-約1500mm

・Tasmanian Form(タスマニア型)
地域:Tasmania南東部(準高山地帯)
夏季最高気温:最高値32℃、平均値19℃
夏季最低気温:最低値-4℃、平均値5℃
冬季最高気温:最高値12℃、平均値6℃
冬季最低気温:最低値-12℃、平均値-2℃
年間降水量:850~1200mm
(参考)東京-約1800mm、大阪-約1500mm


【一般栽培情報】
・日照
終日直射日光が推奨。
半日直射程度ではかなりパフォーマンスが落ちます。
日照が悪いと葉が薄く小さくヨレヨレで貧弱になります。
そのような葉は酷い病虫害に悩まされます。
屋内管理は完全不可。

・水遣り
表面が乾いたらたっぷりというタイミングでは、
夏以外の季節は少し多すぎます。(用土による)
他の植物に比べると、遥かに乾燥を好みますが、
ユーカリに慣れている人にはかなり水好きな方です。

・用土
日照と風通しが良ければ、通常の観葉植物用土でも栽培可ですが、
パーライトや軽石、川砂などを混ぜ込んだ方がより良いです。
粒状培養土など乾燥力のあるものの方が育てやすいです。

・鉢
あまり問いませんが、根張りがデリケートなので、
横広の鉢だと、パフォーマンスが非常に低下します。
できる限り、縦長の鉢を使用しましょう。

・肥料
あまり効き目はないですが、成長期などの液肥や、
リン酸分の少ない化成の置肥などは多少は効果あり。
全く与えなくても、十分に育てることは可能。

・植え替え
植え替えに対しての耐性は弱くはありませんが、
初心者はできる限り根鉢を崩さない方が無難です。
また、真夏・真冬の植え替えは傷みやすいので避けます。

・寄せ植え
後々の植え分けがとても困難になるため、
できる限り寄せ植えは避けた方が無難です。

・病虫害
日照不足や生育不良により、
うどんこ病の被害が激しく出ることがあります。
雨のかからない場所では、ハダニ被害の激しい品種です。
ユーカリ中でもハダニの被害が深刻な品種の一つです。
風通しの良い場所で、日光を良く浴びた丈夫な株には
病気やハダニによる被害はあまり出ることがなくなります。
精油のシネオールが強いのでその他虫害はほとんどありません。

・地植え
地植えをした方が明らかにパフォーマンスは上がります。
比較的低木品種なのですが、地植えに関する実例がなく、
あまり詳しいことはわかっていません。
成長が激しすぎて手に余るようなことはないと思います。

・耐寒性
ユーカリ中でもトップクラスの耐寒性を誇り、
地植えの成樹で-17℃以上と言われています。
関西や関東の暖地では余裕で屋外越冬可能。
日本の最も寒い場所でも栽培不可能ではありません。
寒い北米やヨーロッパでは定番のユーカリです。
寒い季節はすこぶる元気になります。

・成長力
鉢植えであれば、最高で年20~40cmほど。
地植えすると1年で80m程度まで育つ可能性もあります。
成長力は環境さえ合えば、決して遅い方ではありませんが、
成長が速すぎてびっくりするようなことはありません。
また、暑い時期はほとんど成長が進まないこともあります。
結果的に見ると、成長はかなり遅いイメージがあります。

・開花
私はまだ実現できていませんが、
恐らく150cm程度の樹高があれば、開花は十分に見込めると思います。
ただし、開花をしたという話はほとんど聞きません。
(地植えの実例もほとんどありません)
花は、ほとんど白に近いクリーム色の花が咲きます。
葉のサイズの割に思ったより小さな花です。
蕾や実はあまり強く粉を吹かないようです。

・枯死の要因
ほとんどが植え替えの失敗、過湿による根腐れ、
夏場の根の蒸れによる急性根腐れ。
管理が悪い場合は、稀に激しい病害虫の被害により、
枯死に至る可能性もあります。


【季節の管理】
・春秋
最も良く成長するメインの時期。
良く日光に当てて、成長を促しましょう。
日照が悪いと、ほとんど成長が進みません。
日照不足は即刻病気につながります。

・夏
最も枯らせることが多い時期。
冷涼な気候出身のユーカリなので、
日本の高温多湿な夏は少し苦手です。
高温障害の症状が出たことはありませんが、
湿気の多い梅雨時期などには少し葉が傷むことがあります。
また、空中湿度の高い環境で栽培すると、
葉に溜った水などが原因で葉に枯れの出ることもあります。
できる限り風通しの良い場所で管理しましょう。
その他では、水切れのサインが掴みにくいので
急な水切れによる枯れにも注意が必要です。
春の間から良く日光に当てていた株は
真夏の西日でも葉焼けすることはありません。
最も暑い時期にはほとんど成長が進まなくなります。

・冬
用土が全乾きするタイミングで水遣り。
後はひたすら放置するでOKです。
ほとんど紅葉するようなこともなく、
葉痛みもほとんどなしで、とても力強い季節です。
夏場の青々とした葉とは異なり、
特にTasmanian Formは水色~薄ピンク色のような
非常に美しい葉色の映える季節です。
この時期に過湿にしてしまうと、
春になって一気にダメージが出ることがあります。


【特記栽培情報】
まずは春と秋にふんだんに日光に当て、
丈夫で強い株と葉を育むことが第一です。
日照不足も株を貧弱にする大きな要因ですが、
他の品種よりも、風通しの良さがとても大切で、
用土だけでなく、葉にも余分な水分を残さないようにします。
※場合によっては、手で水滴を払うと良いでしょう。

日照不足は激しいうどんこ病の被害につながり、
風通しの悪さは、酷いハダニの被害につながります。
私はハダニうどんこ病放置で枯らせたこともあります。

梅雨時期は日本の暖地では、高温多湿が過ぎるため、
ある程度の葉痛みが出ることはあります。
春と秋に、しっかりと健康な株に育てていることで、
梅雨~夏を容易に乗り切ることができます。
とても冷涼な地域に向いているユーカリです。

冬にはとても元気で葉がとても美しくなります。
元々雪原地帯にも生息しているため、
雪や霜などにもとても強く、全くものともしません。
見た目も魅力的で、極寒地で育てるには最適なユーカリです。

カナダ寄りの北米やヨーロッパ北部では
積雪も多く、あまりにも寒くなりすぎるため、
cinerea/pulverulentaといったような
代表的な丸葉ユーカリは生き残れないそうです。
そんな地域では、このperrinianagunnii
最もスタンダードでありふれたユーカリになっています。

あまり大阪や関東の暖地には合っていない印象で、
東北や長野などの涼しい地域の方が向いていると思います。
ただ、その他の冷涼地のユーカリに比べると、
幾分か暑さにも耐性を備えているように思います。
※高温障害の症状があまり出ない。

このperrinianaの弱点として
剪定に弱いというところがあります。
あまり剪定に反応してくれることもなく、
切り口から菌に感染して、酷く枯れることがあります。
剪定を行う際には、鋏などを良く消毒してください。
鉄と相性が悪いという話もあるので。
木製の剪定用具を使用すると良いかもしれません。

どちらかというと灌木型のユーカリのため、
特に育苗初期は少し癖が悪く、
あまり真っ直ぐに伸びてくれなかったり、
ちゃんと自立してくれない場合が多いです。

そんな際は、通常は支柱などで矯正を行うのですが、
矯正をせずに成長するままに育てている方が、
元気に育ち、脇芽も出しやすいというデータがあります。

それでも綺麗な樹形を保つためには支柱は必要ですが、
葉がツキヌキ状のため、とても支柱が付けにくく、
葉を傷つけやすいので、気をつけてください。

過湿に対する耐性はかなりのものなので、
このユーカリを根腐れさせた経験がある場合、
ユーカリ栽培の水分管理を根本的に見直した方が良いでしょう。


※情報は適宜追加・変更します。

 
# by eucalyptus_k | 2012-10-20 01:43 | 品種別栽培ガイド
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越冬中のユーカリたち

ユーカリにはかなりの耐寒性があることを
ご存じない方が結構いらっしゃるようです。

特に日本でよく見かけるユーカリは
どれも耐寒性はなかなかのものです。

中でも、一番メジャーなgunnii
ユーカリ中でもトップクラスの耐寒性を誇ります。

下記が日本でメジャーなユーカリの基本値です。

・Eucalyptus gunnii...-20℃
・Eucalyptus cinerea...-12℃以上
・Eucalyptus globulus...-8℃以上
・Eucalyptus pulverulenta...-14℃以上
・Eucalyptus bridgesiana...-10℃以上
・Eucalyptus Camphora...-14℃以上
・Eucalyptus Perriniana...-17℃以上
・Eucalyptus Polyanthemos...-7℃以上
・Corymbia Citriodora...-3℃以上

ご参考までにお願いします。

それでは家のユーカリたちの中で
比較的寒さには弱い品種の状況について
ご紹介したいと思います。

まず、日本での栽培ガイドなどでは
屋外越冬は無理と言われているレモンユーカリです。
家ではこれが越冬二年目です。
fancybox記事185の画像1

葉は思ったより傷みませんし、
寧ろあまり心配はしていない方です。
葉は少し散ることはありますが、
春にはまたワサッと新しい葉が出てきます。

こあら師匠のところでは、
葉が全部散ることもあるようですが、
問題なく春には完全復活するようです。

次に、レモンユーカリ並みと言われる
耐寒性の低いrudisです。
fancybox記事185の画像2

家の中では結構傷んでいる方ですが、
こんな感じであれば全然問題ありません。

耐寒性には自信のなさそうなmelanophloia
家では最も激しく赤紫色に紅葉しています。
成長は11月ぐらいからピクリとも動きません。
それでも葉に枯れの出るようなことはありません。
fancybox記事185の画像3

これも耐寒性イマイチのgrandisです。
ただ葉は全部散っても枯れそうもないほど強健です。
先年は少し葉色が変わった程度でしたが
今年はより寒くなったために真っ赤になっています。
fancybox記事185の画像4

ただこの程度では葉が少し散るかもという程度です。

先日紹介したばかりのcamaldulensis
見事なまでに真っ赤かになっています。
下葉は少し散りそうですが無問題です!
fancybox記事185の画像5

最も寒さに弱い部類に属するerythrocorys
葉は明らかに霜焼けしていますが、
特に不健康そうには見えずに元気です。
fancybox記事185の画像6

これは一番寒くなった日に一度ヘタったので、
その日の夜だけは室内に一時的に避難しました。

今年は最低で-4~5℃はいったかと思いますが、
この程度の紅葉&葉痛みでは
全く心配するようなレベルではありません。

次に写真からもわかると思いますが
マンション12Fの寒風吹きっさらしの場所に置いた
比較的耐寒性の強い品種の状況です。

冬はやたらと風が強くなり、
寒波の来る日には常時風速10m以上の風が吹き荒れ、
マトモに立っていられないほどの風が吹くときもあります。
そんなときの体感温度を計算してみると、
-15℃くらいになっています。

耐寒温度-15℃にもなるdalrympleanaです。
色は変わっていますが、冬でも比較的水を欲します。
ところが夏はびっくりするほど暑さに弱いです。
冬は安心、夏は注意のユーカリの代表格です。
fancybox記事185の画像7

次に、耐寒温度-12℃程度のdelegatensis ssp. tasmaniensis
とても綺麗な紫色の葉になっています。
葉の色は変わっていますが、葉痛みや枯れはゼロ!
真っ白になった茎がとても綺麗です。
これも夏は毎日ヘロヘロになるほど暑さに弱いです。
fancybox記事185の画像8

次は以外にも寒さに強く、家では丈夫な二種です。

寒風には弱いlehmannii
寒風を浴びると葉がボロボロになってしまいます。
風さえ避ければ、この通り全く痛むことはありません。
fancybox記事185の画像9

albidaは西AZのユーカリの中ではかなり寒さに強いです。
この株は少し風を避けていますが、
吹きっさらしの場所に置いている株もかなり元気です。
fancybox記事185の画像10

最後に去年も紹介しましたが
冬に花を添えてくれる二種です。

この二種は夏には青々とした葉色をしているのですが、
冬になると真っ白な新芽が出て本当に綺麗です。

私の胸の高さを超えたtenuiramis
fancybox記事185の画像11

もうすぐ私の背を超えそうなrisdonii
fancybox記事185の画像12

この二種が家では最も生育状態の良いユーカリになります。

今年も枯れたユーカリはゼロで
無事に越冬を完了できそうです{#クローバー}

# by eucalyptus_k | 2012-03-02 20:34 | ユーカリ(栽培実績)
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新年早々!我が家のユーカリ達

前回の12月初頭の写真に引き続き、
本日撮影したてのユーカリ達を公開します{#キラキラ}

前回の写真で最も日照の良い場所に置いてあった品種は
同時に寒風に弱いものも多いので、
多くは簡易温室に避難させている状態です。

恐らく多くの品種が温室外でも越冬可能かと思いますが、
敢えて葉を痛ませたくないという考えからです。
こちらが背の高い温室で、
三段のものを二段にして使用しています。
fancybox記事176の画像1

上段は苗、下段は寒さに弱い鉢ものです。
こちらが背の低い方の温室です。
fancybox記事176の画像2

温室の下段をさらに寄って見てみます。
まずは左の大きな温室からです。

銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
その他ではkruseana/pachyphylla/pachyloma
staigeriana/rhodanthaなどがあります。
この中で本当に寒さが心配なのは
真ん中あたりのとても小さな苗サイズの
socialis/woodwardii/torwood/gongylocarpa
の4品種とpachylomaだけです。
fancybox記事176の画像18

次に右の温室です。
こちらも銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
左の奥のピンクになっている大葉はpleurocarpa
右手前の大きな葉のものがtetrapteraです。
小さな葉が特徴的なものは全てdecipiens(亜種3種)です。
このdecipiensが最も寒さに弱いように思います。
既にかなり葉は痛みかけています。
macrocarpaの右横の小さなpimpiniana
寒さにはまり強くなさそうです。
fancybox記事176の画像14

私の背丈程の高さがあるrisdoniiです。
夏は比較的深緑の葉色をしていますが、
冬になるといきなり銀葉が美しくなってきます。
寒さにはめっぽう強く、冬は寧ろ調子が良いくらいです。
左の銀葉はcrucis、右手前がalbopurpureaです。
fancybox記事176の画像4

さらにその足元に寄ってみます。
右がalbopurpureaで真ん中左の銀葉はgilliiです
左手前がとても珍しいユーカリpruinosaです。
サバンナ出身なので寒さがとても心配でしたが
今のところとくに大きな葉痛みも起こっていません。
fancybox記事176の画像12

次は少し左側を見てみます。
銀葉が美しいのは先程も写っていたcrucis、
そして葉が真っ赤になっているのが
先日ユーカリ紹介で紹介したmelanophloiaです。
このように真っ赤になって葉痛みも激しいです。
fancybox記事176の画像11

albopurpureaの更に手前です。
大きな毛の生えた葉はerythrocorysです。
寒さにはとても弱いユーカリですが、
この大きさになると大阪の冬では問題ありません。
手前の細葉はlehmanniiです。
これも風さえ防げれば葉痛はありません。
fancybox記事176の画像5

さらに奥にあるtenuiramisです。
夏の葉はとっても濃い緑色なのですが、
冬になると別品種かの如く銀葉になります。
とても丈夫で美しく冬こそ本場のユーカリです。
fancybox記事176の画像10

我が家のノッポ君たちです。
どれも寒さに強いというわけではありません。
一番背の高いのがrobusta、右がglobulus
手前の下葉が紅葉しているのがcamaldulensis
左下の方で銀葉の美しいものはmaideniibicostata
奥に見えるのがcitriodora(レモンユーカリ)です。
fancybox記事176の画像6

そのレモンユーカリに焦点を当ててみました。
今のところ別に大した葉痛みも起こっていません。
右下で綺麗に紅葉しているのはgrandisです。
これもあまり寒さに強いとは言えませんが、
春になれば一気に復活してくるでしょう。
fancybox記事176の画像7

さらに奥の日当たりの悪いゾーンです。
背の高い丸葉はrudisです。
これは我が家でもトップクラスに寒さに弱いですが、
ここまで大きくなれば越冬は問題ないと思います。
今のところ少しだけ葉が傷んでいる程度です。
真ん中の葉のでかいのはcypellocarpa
その右横の銀葉はgunniiです。
この辺りは寧ろ冬の方が調子が良くなります。
fancybox記事176の画像8

そこから少し手前にあるsmithiiです。
これも今の時期の方が圧倒的に調子が良いです。
新芽はピンクで少し銀葉がかる部分もあります。
viminalisと比べて、今の時期はかなり白っぽくなります。
右下の方に見えている若葉色の新芽がviminalisですが、
夏には全く見分けがつかなくなります。
fancybox記事176の画像9

次はベランダの右手の方になります。
ここは日当たりは良いですが、
結構風が当たって寒くなります。
右の銀葉ハートリーフがorbifolia
その左隣がtorquata
一番手前の銀小葉がMoon Lagoon
その後ろの銀葉がalbidaです。
ここの品種たちは比較的寒さには強いです。
fancybox記事176の画像3

その左側の場所です。
室外機の下なので暖かく、
養生場所のようになっています。
一番左の銀葉はcinerea、奥の銀葉はperriniana
手前の背の低い銀葉はaccedensです。
accedens右側の小さなcoolabah
左側の細長葉のleptophyllaは少し養生中です。
それでも温室内よりは寒いですから、
もう少し樹高が伸びれば屋外越冬は問題なさそうです。
fancybox記事176の画像17

それでは最後に大きな温室の手前にあった
特徴的なユーカリ3種を
紹介して終わりにしたいと思います{#微笑}

どれもあまり寒さには強くないかなと心配でしたが、
今のところとくに葉痛みもないようなので
安心して温室外(真前)に置いてあります。


Eucalyptua urna
fancybox記事176の画像13

これは他にはないようなとても珍しい葉をしています。
生息地はalbidaなどと同じ地域になっています。

写真でわかりますでしょうか?
良く見て頂くと葉が下の図のように生えていることがわかります。
fancybox記事176の画像19

このユーカリ、香水系の中々良い香りがします。


Eucalyptus preissiana
fancybox記事176の画像16

とても大きな緑色の葉をしています。
このユーカリは数メートルの茂み状に育ちます。
下の写真のような黄色い花が魅力のユーカリです。
fancybox記事176の画像20

成長はとっても遅いですが、開花が楽しみですね{#笑い}


Eucalyptus platypus
fancybox記事176の画像15
育ててみるとdecipiensにとても良く似ていますが、
葉には毛が生えており、色々な意味で
decipiensよりも頑丈です。

現地ではmoortと呼ばれて親しまれているユーカリで、
これも下の写真のように花が魅力のユーカリです。
fancybox記事176の画像21

花は写真のようなクリーム色の他に
黄色やライムグリーンなど多岐にわたっているようです。

これから先、厳しい冬を耐えしのんで、
春にはまた元気に育っていって欲しいですね。

皆さんのユーカリの近況も
また聞かせて頂ければ嬉しいです{#クローバー}

# by eucalyptus_k | 2012-01-03 20:10 | ユーカリ(栽培実績)
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冬のユーカリ管理 その4(水遣りと用土凍結)

耐寒性の強いユーカリを育てていて、
簡易温室などを一切使用せずに
通常通りの屋外管理を行っている場合に
用土が凍結してしまうことがあります。

寒さに強い品種では
用土の凍結自体にはかなり耐久力があります。

しかし、できる限り、
速やかに融かしてしまった方が良いです。

なぜかというと
凍結は様々な弊害を引き起こすからです。

まず用土が完全に凍結してしまうと、
用土が完全に乾いたのと同じことになってしまい、
水切れが起こってしまいます。

これは特に小さな鉢やポット苗で
気をつける必要があります。

次に赤玉土などの粒状の用土を使用している場合、
凍結により用土が粉砕して微塵になり、
解凍後に用土の保水性が極端に悪くなることがあります。
凍結してしまった後の用土には少し気をつけてください。

他には用土が凍結したことにより、
霜柱で用土が持ち上がってしまい、
根を損傷してしまうことがあります。

できる限り避けたい用土凍結ですが、
水遣りのタイミングをコントロールすることで
防ぐことができます。

夕方に水遣りをするのは避けてください。
また、天気予報を確認して、
やたらと冷えるような日には水遣りを控えます。


私がいつも用土を凍結させてしまうのは
個人的なスケジュールの都合で
夕方に水遣りをしてしまったときばかりです。

夕方の水遣りを控えるだけでも
用土凍結をかなり防ぐことができると思います。

ちなみに簡易温室を使用している場合は
用土凍結が起こったことは一度もありません。

最後に積雪に対してですが、
多くの耐寒性のある品種では
雪に対する耐久力もかなり強いです。

gunniiperriniana、urnigeraなど
耐寒性が-10℃を超えるようなユーカリであれば、
積雪ごときで葉痛みさえも起こしません。

# by eucalyptus_k | 2011-11-08 21:03 | ユーカリ(栽培知識)
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