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雪のユーカリ

あけましておめでとうございます!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

近所の氏神神社に初詣に行ったら、
辺りは大阪では珍しい雪景色になっていました。

神社公園に寄贈した地植えのユーカリにも
たくさんの雪が積もっています。

こちらはcladocalyx nana

fancybox記事355の画像1

こちらはmelliodoraです。

fancybox記事355の画像2

そして実家の庭のユーカリも雪まみれ。
左は寒さに強いsmithiiですが、
右では寒さには弱いerythrocorysにも
完全に雪が積もっています。

fancybox記事355の画像3

恐らくオーストラリアの生息地に生えていたら
一生涯雪を見ることはないのかもしれません。

こちらは右がperrinianapleurocarpa
そして左がmacrocarpaです。

fancybox記事355の画像4

このあたりはまだまだ頑張れると思います。

我が家のベランダの方では雪以前に
台風級の暴風で転倒する株が続出。。。
酷いものは台から落ちて鉢が割れていましたので、
寒い中、復旧のための植え替え処理を行いました。

根鉢は弄ってはいませんが、
無事に越冬できることを祈っています。

# by eucalyptus_k | 2015-01-01 16:46 | ユーカリ(栽培実績)
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冬も元気なユーカリたち

今日も実家の庭のユーカリを
いくつか写真でご紹介したいと思います。

最近我が家のベランダのユーカリの写真を
全く公開できていませんが、
在宅中は多忙で、いても夜ばかり、
なかなか写真を撮ることができません。

実家を訪れるのは、休日の息抜きに
子供を連れていくときなどになりますので、
時間ができて撮影を行うことができます。

まずは蕾のできているtorquata

fancybox記事350の画像1

fancybox記事350の画像2

これは今春も開花していましたので、
来春もピンク色の美しい花
咲かせてくれると思います。

実は我が家のベランダでも
torquataは蕾を付けていますので、
ベランダと実家共々来春は楽しみです。


開花ラッシュでおなじみのkruseana

fancybox記事350の画像3

fancybox記事350の画像4

このkruseanaは耐寒性がイマイチで
1月以降の厳冬期には、ある程度の葉痛みを起こしますが、
冬に入ってもしばらく花を咲かせています。

実家の庭では絶好調なkruseanaですが、
我が家のベランダではずっとイマイチなユーカリでした。

この前、鉢から出して見た際に、
日照不足による過湿が原因のようでしたので、
ベランダの株は、今年から敢えて鉢サイズをダウンしています。

次年度からはかなり乾燥気味の管理ができますので、
ベランダでは仕切り直しということになります。

開花には至りませんでしたが、
ベランダでも何度か蕾が付いたことはあるので、
次年度以降は楽しみなユーカリです。


銀葉の美しいurnigeraです。

fancybox記事350の画像5

gunniicinereaに似ていると言われますが、
外観ではglaucescensに近いと思っています。

gunniiなどよりも日照にうるさいユーカリですが、
日照さえ良ければ、とても育てやすく、
脇芽も吹きやすいので非常にオススメのユーカリです。
この銀葉は夏よりも冬にこそ美しく映えます。


冬も元気なツキヌキユーカリperrinianaです。

fancybox記事350の画像6

このユーカリも日照や風通しにうるさく、
少し栽培環境を問うところがありますが、
実家の庭のように風通しの良いオープンスペースであれば、
比較的簡単に育てられます。

夏はあまり成長が進まず、
葉が少し汚くなることもありますが、
これからが最も葉の美しくなる季節です。

耐寒性は非常に高いので、
葉痛みは全くと言って良い程ありません。


最後はユーカリの王様macrocarpaです。

fancybox記事350の画像7

fancybox記事350の画像8

以前はとてもレアな品種でしたが、
最近はあちらこちらで見かけるようになりました。

当初は耐寒性に難ありと思われていましたが、
基本用土が凍結するような環境でも、
毎年大した葉痛みもなく越冬できています。

大阪や東京のような暖地では、
問題なく屋外越冬できるユーカリですし、
生息地は夏季に乾燥し、冬季が湿潤となるので、
どちらかというと冬の方が管理は楽です。

これからの季節は、水もほとんど吸わず、
全く音沙汰がなくなります。


ベランダでも珍しいユーカリに
いくつか蕾ができていたりしますので、
その写真も公開できたらいいなと思っています。

これからユーカリについては
少し寂しい季節になっていきますが、
冷涼地出身のユーカリの銀葉が最も映える季節でもあります。

お時間のある時にでも、またユーカリたちの近況を
お知らせいただければ嬉しいです

寒い中ですがお身体にお気をつけてお過ごしください

# by eucalyptus_k | 2014-12-08 15:07 | ユーカリ(栽培実績)
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ユーカリ品種ひとくち栽培コメント その2

私の育てている全140種程のユーカリたちについて
ひとくち栽培コメントを書いています。

ただこれはあくまでも、
風通しや日照も悪い我が家のベランダで、
私のブレンド用土でスリット鉢で育てた場合の
私の個人的且つ直観的なコメントです。

他の栽培環境では良好なものもありますので、
あくまでも参考までにお願いします。


■ Eucalyptus eugenioides(ユーゲニオイデス)
比較的水食いで強健、暑さにも強い。
クーラー室外機の真前でも良く成長を続けている。
ただし用土は乾燥気味の方が経過は良い。
冬の寒さにはそこまで強くない模様。
激しく紅葉して、ある程度の葉を散らす。
ただ翌春には大部分が復活を遂げる。
見た目はミューレリアナと瓜二つだが、
ミューレリアナほど成長や吸水の激しさはない。
【樹高:100cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus archeri(アーチェリ)
グニー亜種の中では耐陰性、耐寒性、耐暑性、
耐過湿のあらゆる面で強いように感じる。
ただかなり涼しい季節が好きで、夏場は動きがない。
我が家ではあまり日照の良い場所に置いていないため、
わかりにくいが、そこまで水切れが早いという印象はない。
基本フルシーズン放置であまり大きな痛みなどもない。
【樹高:140cm / 鉢:プラスチック6号ロング】


■ Eucalyptus gunnii ssp. divaricata(グニー・ディバリカタ)
アーチェリに比べると耐陰性、耐暑性などで劣る。
夏場はあまりにも空中湿度が高いと葉が汚くなるので、
日照よりも風通しを重視した方が葉を綺麗に保てる。
ただし春先には良く日光に当てて、成長を促した方が良い。
最も見た目の美しい日本では良く見かけるグニーだが、
置き場所の関係もあって、さほど水食いの印象を受けない。
グニー系の例に漏れず、夏場は動きがない。
ただ全ての亜種の中では最も成長が遅い。
日照が悪すぎると、うどんこ病の被害が多発する。
【樹高:50cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus perriniana [Mainland Form] (ペリニアナ 本土型)
我が家では特に経過の宜しくないユーカリの一つ。
日照と風通しは西AZのユーカリ並みに工夫が必要。
ただしそこさえ確保することができれば、
過湿は西AZのユーカリとは比べ物にならない程に楽。
少し我儘ではあるが元来は強健な品種なので、
日照の良いオープンスペースさえあれば問題はない。
強健なはずの本土型だが我が家ではタスマニア型よりも
病気がちで成長の季節が短く少し改善が必要。
全く動かないわけではないが、夏場はあまり動きがない。
【樹高:45cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus perriniana [Tasmania Form] (ペリニアナ タスマニア型)
我が家では特に経過の宜しくないユーカリの一つ。
日照と風通しは西AZのユーカリ並みに工夫が必要。
ただしそこさえ確保することができれば、
過湿は西AZのユーカリとは比べ物にならない程に楽。
我が家では本土型よりもデリケートであるという
前評判に応じて少し環境の良い場所に置いていたため、
本土型よりも圧倒的に生育状態は良い。
これは相当に風通しが重要であることを意味している。
全く動かないわけではないが、夏場はあまり動きがない。
【樹高:60cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus viminalis ssp. viminalis(ビミナリス)
あらゆる面で強健だが、夏場の高温多湿は少し苦手なため、
夏場の用土過湿は避けた方が良い。
思ったよりも涼しい季節メインで成長が進み、
成長力は信じられない程に激しい。
夏場はあまり大きな動きはない模様。
日光はかなり好きで、日光が当たった場所の葉は
際立って大きく立派に育つ。
ある程度の根張りが進めば、半日陰程度でも順調に育つ。
樹高の割に吸水量は並程度でシネレアと同等の平均的レベル。
【樹高:250cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus viminalis ssp. cygnetensis(ビミナリス・シグネテンシス)
原種に比べると少しだけ我儘なところがあり、
耐寒性や耐暑性、耐過湿などの面で劣る。
特に耐暑性は大きく劣るので、風通しの工夫が必要。
ただ少しでも手をかけてあげれば問題ないレベル。
原種にも言えることだが、初期の根張りと育苗の段階で、
ある程度順調な成長を確保してしまえば、
後は比較的楽に成長を進めてくれる感がある。
カルシウム好きなビミナリス系だが、
原種に比べると高pHに非常にうるさいので、
多肥等には少し気を付ける必要がある。
【樹高:50cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus orbifolia(オービフォリア)
季節によって、葉を散らせたり、動きが止まったり、
成長を進めたりと、非常に気難しく、厄介なユーカリ。
砂漠地帯出身のユーカリなので、
当初は高温乾燥と日照量に最も重きを置いていたが、
最近わかってきたのは風通しと乾燥が最重要という点。
成長時期は思ったよりも涼しい春の時期で、
梅雨時期が最も調子が悪くなり、枯らせる人も多い。
夏場はある程度成長を進めるが、大きな動きはない。
最終的に半日陰程度で風通しの最も良い場所に置くのが、
最高の結果を残せることがわかってきた。
吸水量は非常に少なく、場所は半日陰ではあるが、
夏場でも大体週に1回くらいしか与えていない。
雨に当てると葉が汚くなり、過湿になるので、
できる限り雨の当たらない場所で育てる方が良い。
【樹高:140cm / 鉢:スリット5号ロング】
【樹高:120cm / 鉢:プラスチック6号ロング】


■ Eucalyptus websteriana(ウェブステリアナ)
過湿にうるさい砂漠地帯のユーカリの代表格だが、
良く似たオービフォリアに比べると遥かに楽。
これも意外に涼しい季節メインで成長を進めるが、
夏場もオービフォリアよりは動きがある。
日照については半日陰くらいでも全然問題ないが、
大切なのは乾燥と風通しであるところは同じ。
梅雨時期が少し苦手で葉を散らせることもある。
我が家では日照よりも風通し優先の場所に置いてから、
比較的生育は良好であまり心配はしていない。
【樹高:60cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus albens(アルべンス)
近年育て始めた割には成長がなかなか早く、
我が家の環境にもある程度適応してくれた模様。
かなりの水食いで過湿に対する耐性はかなりものだが、
どうやら夏の暑さは少し苦手であることがわかってきた。
夏が進んでから若干の高温障害の症状が見られる。
涼しい季節の成長メインでその季節の成長は激しい。
現地での生息地はとても多岐に渡っているので、
暑さ以外のあらゆる面での対応能力は高いと思われる。
耐陰性という程の耐性はないが、
木漏れ日程度の日光でも生育は良好。
【樹高:70cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus dealbata(デアルバータ)
アルべンスと良く似ているが性質は若干異なっている。
アルべンスと同時期に育てたものが、
アルべンス以上の樹高にまで育っている。
吸水量は超級水食いのアルべンスとは異なって、
シネレア等と同等の平均的なレベル。
アルべンスの横に置いて、比較しながら育てているが、
高温障害の症状は全く見られず、夏場も葉が美しいので、
耐暑性はアルべンスよりもかなり高いと思われる。
一方で水を与えすぎた際には、痛みのないアルべンスとは違って、
少し葉を散らせることもあったので耐過湿はアルべンスに劣る。
ポポラスに匹敵する美しさのあるユーカリで、
ほぼシネレアやプルベルなどと同じ管理で栽培が可能。
たまに日本でも売られているがもっと広まっても良い品種。
【樹高:90cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus nitens(ニテンス)
見た目は葉のスッキリした紳士的なグロブルス。
とにかく暑さに弱いという性質が顕著。
大阪の夏では際立って葉がボロボロになる。
ただ春先の涼しい季節には驚くほどに成長が激しい。
ユーカリでもトップクラスの水食いである。
生息地の雨量は日本の多くの地域を上回っている。
また、びっくりするほどの日光好きであり、
半日陰程度の日光では生育が著しく悪くなる。
空中湿度が高く暑い場所で育てる場合には、
夏場の葉痛みはある程度妥協するしかない。
我が家では他に例のない保水性の高い用土で、
夏場はほぼ毎日、表面が乾いたら即水遣りで順調。
冬場も在来の植物を上回る程の吸水力を発揮する。
【樹高:140cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus punctata(プンクタータ)
我が家ではあらゆる面で平均的な品種。
恐らく一般のご家庭でオリーブなどの横に置いて、
全く同じような管理で育てられるであろうユーカリ。
我が家では半日陰で平均的な場所で生育は良好。
毎日水を与えても育つだろうし、3日に1回程度でもOK。
暑さにも強く、少し暑いくらいの方が好きな模様。
耐寒性はユーカリの中では高くないが、
ほぼ在来の植物と同じような管理で越冬もできる。
我が家では特に気を付けるポイントもなく、
淡々と放置しながらの管理で育てられる。
【樹高:120cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus goniocalyx(ゴニオカリックス)
とにかく強い!という印象のユーカリ。
日照も最悪、クーラー室外機の風をまともに浴びるような
我が家で最も劣悪な場所にありながら、
特に大きな葉痛みもなく、普通に育っている。
ただ葉を美しくして観賞用に育てる場合には、
もう少し良い場所で育てる方が良い。
葉の白みを強くして、立派な大丸葉を確保するためには、
しっかりと日光に当てて育てるのがポイント。
耐寒性、耐暑性、耐過湿などあらゆる面で最強で、
我が家では最も強健なユーカリの認定を受けている。
これを枯らせるようでは他の品種は難しいと言える。
ちなみに激しく剪定しているのでこの樹高だが、
剪定をサボるとすぐに2mを超えていく。
【樹高:160cm / 鉢:プラスチック6号ロング】


■ Eucalyptus bridgesiana(ブリジシアナ)
ゴニオカリックスには及ばないが、
これも強健で成長の激しいユーカリ。
我が家では成長が早すぎるために、
敢えて少し悪い場所に置いている程である。
ただ、ゴニオカリックスとは異なって、
高温多湿を少し嫌うようで、
葉が密集して、風通しが悪くなるような箇所の葉は
枯れて散っていくこともあるが、それも一部である。
当初相当の水食いと判断して、水を与えまくっていたが、
吸水量はシネレアなどと同程度で激しすぎる程ではない。
耐過湿に強いので、それでも痛むことはなかったが、
現在は置き場所の悪さもあって、夏場でも、
大体週に2~3回程度の水遣りで栽培している。
ユーカリ初心者に最適な枯れる気のしないユーカリ。
【樹高:180cm / 鉢:スリット7号】


■ Eucalyptus morrisbyi(モリスビー)
非常に強健で水食い、成長もそこそこ激しいユーカリ。
ただ一つ気を付けるのは日光で、
西AZのユーカリ匹敵する程の日光を必要とする。
日光が足りないと非常に貧弱な葉を生成して病気がちになる。
ただ本当に気を付けるところはその一点だけで、
ただ育てるだけなら、水と日光だけで十分。
夏場は大きな動きがないことから、
どちらかというと冷涼な環境を好むようだが、
我が家でも高温障害の症状が出たことはないので、
一般のご家庭では暑さを気にする必要はないだろう。
ただし葉を綺麗に保つためには、風通しの改善が必要。
吸水量が半端ないくせに水切れ耐性があまりないので、
水切れには少し注意が必要になると思われる。
個人的にはグニーよりも遥かに育てやすい。
葉の周囲がギザギザでクレヌラータの丸葉版といった外観。
【樹高:200cm / 鉢:スリット6号】


もし興味のある品種がありましたら、
ご連絡をいただければアップさせていただきます。

その3に続きます。

# by eucalyptus_k | 2014-08-25 14:03 | ユーカリ(栽培知識)
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レモンユーカリの葉の変化と耐寒性

先日、同居人の実家に帰省しました。

実はこちらのお庭にも勝手にユーカリを持ちこんでいます
こちらの両親は二人とも仕事でとても忙しいので、
最も育てやすく手のかからないユーカリを選択しました。

fancybox記事311の画像1

globulus ssp. globulusglobulus ssp. maidenii
perriniana(ツキヌキユーカリ)が1本ずつと
Corymbia citriodora(レモンユーカリ)が2本あります。

どれも持ち込んだ時には、20cm程度の小苗で
レモンユーカリに至っては、
わずか5cmくらいだったと記憶しています。

お庭は南向きで非常に日照が良いので、
既に全ての株の樹高は私の背を軽く超えています。

これでも何度も剪定を行っているとのことですが、
まだ1年半ほどしか経っていません。

我が家よりも大きな鉢へと
鉢増ししてもらっていることもありますが、
非常に素晴らしい成長力を発揮しています。

ここで面白い写真が撮れたのでご紹介したいと思います。

レモンユーカリは最初、葉に激しく毛が生えていますが、
ある程度成長を進めると、その毛がなくなり、
ツルっとした光沢のある葉へと変化します。

何が基準になっているのかは不明ですが、
我が家のレモンユーカリは、既に樹高が3m近くありますが、
まだ全ての葉にはふさふさに毛が生えています。

これは葉に毛の生えたユーカリ全てに言えることですが、
毛がなくなると大幅に耐寒性が増すようです。

この毛がなくなることによる耐寒性の増加は、
他の毛の生えたユーカリである、
pleurocarpaerythrocorysでも実証済みです。

特にerythrocorysは初期の耐寒性が弱く、
越冬後には、さほど寒くはならない我が家の株でも、
毎年瀕死に近くなるほどまでボロボロになっていましたが、
毛のなくなった今年は、例年より寒い冬であるにも関わらず、
大した葉の痛みは起こっていません。

また、レモンユーカリは、ユーカリの中では
トップクラスに香りの強いユーカリで、
毛の生えた葉を軽く指で撫でるだけでも
強く香りが指に残るほどです。

ところが毛がなくなると同時に、この香りは非常に弱くなり、
もう軽く指で撫でた程度では香らなくなります。

こちらの庭には2本のレモンユーカリがありますが、
そのうちの1本は既に、ほぼ全ての葉の毛がなくなっています。

この家は、少し高地にある住宅地なので、
我が家のベランダよりも遥かに寒くなり、
先日の大雪でもかなり積もったと聞いています。

レモンユーカリは日本での購入時の説明では、
一般的に耐寒性が3℃程度で
冬は室内に取りこんでくださいと言われます。

下の写真はその大雪を乗り越えたばかりの
葉の毛がほぼなくなった方の株です。

fancybox記事311の画像2

fancybox記事311の画像3

葉は青々としており、
ほとんど葉の傷みのないことがわかります。

面白いのはもう1本の方の株です。

こちらの株では、毛の生えた葉が半分あり、
もう半分の葉の毛がなくなっているという状態です。

fancybox記事311の画像4

上の方の葉は毛が既になくなった葉で、
下の方の紫の葉がまだ毛のある葉になります。

さらに近くで見てみると、傷みの差が良く分かります。

fancybox記事311の画像5

こちらがまだ毛のある方の葉で
全体が紫色になって、かなり傷んでいます。

fancybox記事311の画像6

酷いものではここまでボロボロになっています。

ところが既に毛のない葉では
とても傷みが少ないです。

fancybox記事311の画像7

fancybox記事311の画像8

軽く変色している程度で全く心配のない状態です!

こちらのお庭では、最低気温は-5℃以下になり、
霜どころか積雪まで経験しているわけですが、
耐寒性に難ありといわれるレモンユーカリでも
葉の毛がなくなった後は、ここまで問題なく
冬を越せるようになるということがわかります。

私の経験では、初期の毛のある葉でも、
吸水量を調整することで、葉はボロボロになっても、
-5℃くらいまでは耐えることができます。

この写真を見る限りでは、毛がなくなった後は、
-8℃くらいまでは全く問題ないように思います。

また越冬が完了した後には、
我が家のerythrocorysも紹介したいと思います。

最後に耐寒性最強クラスのperrinianaです。

fancybox記事311の画像9

fancybox記事311の画像10

さすがに葉の痛みは全く見られず、
寧ろ最もperrinianaが美しく映える季節と言えます。

このperrinianaは単にperrinianaとして
購入したタネから育ったものですが、
薄紫に変色する小さな可愛い葉が特徴である
Tasmanian Formのperrinianaであることがわかりました。

春の到来はもうすぐそこまで来ています。
また、皆さんの越冬後のユーカリ状況など、
お時間のあるときに教えていただけると嬉しいです

# by eucalyptus_k | 2014-02-24 12:21 | ユーカリ(栽培知識)
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タネ播きの適期・適温

最近色々とタネを播いていて
わかってきたことがあります。

当たり前と言えば当たり前なんですが、
ユーカリは様々な気候帯に生息し、多種多様ですから
それぞれの品種に最適なタネ播きの適期・適温があります。

良く最高気温が20℃を上回る季節が適期と言われますが、
これは全ての平均値のような感じです。

ちなみに私の環境でのお話ですので
ご参考までによろしくお願いします。

1. ニューサウスウェールズ州のユーカリ
------------------------------------------------------------
日本で良く見かけるユーカリが多い地域です

主なユーカリは下記の品種です。
cinerea/pulverulenta/bridgesiana/nicholii/polyanthemos
viminalis/globulus ssp. bicostata/scoparia/rubida
parvula/viridis/melliodora/sideroxylon/punctata

これらは一般的に良いと言われている季節で、
関西や関東の暖地ではゴールデンウィークが終わった頃
もしくは9月下旬くらいの季節が最も最適です。

気温的には最低気温が15℃を上回り、
最高気温が20~25℃くらいの季節です。

ただこのグループのユーカリは
比較的あらゆる気候帯に対応でき、
それ以降のさらに暑い季節や少し寒い季節でも、
ある程度の数を発芽させることも可能です。

ただ、もちろん冬季の屋外での発芽は難しく、
真夏の最も暑い時期には発芽率だけでなく、
発芽後の生育もイマイチになってきます。


2. ビクトリア州/タスマニア島のユーカリ
------------------------------------------------------------
ビクトリア州だけでなく、ニューサウスウェールズ州の
南部や南部内陸部のユーカリ、その他の地域の
高山生息種などもこのグループに含まれます。

主なユーカリは下記の品種です。
gunnii/archeri/globulus ssp. globulus/globulus ssp. maidenii
perriniana/urnigera/crenulata/glaucescens/camphora
aromaphloia/tenuiramis/risdonii/morrisbyi/cordata
delegatensis/smithii/cypellocarpa/ovata/pauciflora
coccifera/goniocalyx/sturgissiana/cephalocarpa
dalrympleana/dives/nitens/neglecta/nova-anglica
polybractea/radiata/regnans/subcrenulata
brookeriana/kitsoniana

どちらかというと、暑さに弱いユーカリが多いです。

これらは1のグループよりもさらに涼しい時期で
関西や関東の暖地では4月上旬くらいからと、
10月中旬~11月くらいの季節が最も最適です。

気温的には最低気温が10℃程度まで下がり、
最高気温が20℃いくかいかないかくらいの季節です。

グループの中でも色々と差があり、
例えば、globulus ssp. globulus/goniocalyxなどは
1のグループと同じように暖かい時期でも発芽率が良く、
逆にglaucescens/tenuiramis/risdonii/delegatensis
pauciflora/coccifera/dalrympleana/nitens/regnansなどは
気温が上がり過ぎると全く発芽しないこともあります。

これらの品種は真夏などにタネを播くと
全く発芽しないか、発芽しても極めて生育が悪く、
立ち枯れてしまう苗が多くなります。

また特に涼しい環境を好む品種では、
真夏にタネを播いても発芽は完全ゼロとなり、
10月に入り、忘れた頃に続々発芽し出す
といったようなことが起こります。

このグループのユーカリは、
冬季の室内で発芽を試みると、
極めて良い発芽結果が得られています。

冬季室内の温度や湿度の状態が
これらのユーカリの発芽に良く合っているようです。

ただし、そのような場合でも、
冬季室内で栽培し続けると、苗が徒長し、
生育が悪くなるので、ある程度発芽したら
とっとと屋外に出してしまう方が良いです。
※どれも耐寒性は高いので安心です。

一部の、特に高山部に生息し、且つ湿潤を好む
glaucescensdalrympleananitensなどは、
冬季の室内でもかなり良い状態で育苗できることがあります。

ただし、これは半日~終日直射日光の当たるような
明るい南側の窓辺限定でのお話です。


3. サウスオーストラリア州沿岸部のユーカリ
------------------------------------------------------------
アデレード周辺からカンガルー島付近に生息しているユーカリです。

主なユーカリは下記の品種です。
leucoxylon/cladocalyx/albopurpurea
fasciculosa/calycogona


これらは1と2のちょうど間くらいの季節で
関西や関東の暖地では4月中旬くらいからと、
10月上旬~11月初旬くらいの季節が最も最適です。

気温的には最低気温が15℃より低くなる日が何日かあり、
最高気温が20℃を少し超えるくらいの季節です。

このグループのユーカリは少し暖かい季節や、
さらに涼しい季節の発芽にも幅広く対応することができます。

ところが真夏にタネを播くと、発芽率こそ悪くないのですが、
その後の生育が極めて悪くなるという特徴があります。

また梅雨時期の育苗の調子があまり良くないので、
春は少し涼しめの時期に少し早めのタネ播きを行い、
秋は少し暖かめの時期にタネを播くのが良いです。


4. クイーンズランド州のユーカリ
------------------------------------------------------------
クイーンズランド州だけでなく、ニューサウスウェールズ州の
北部や北部沿岸部のユーカリなどもこのグループに含まれます。

主なユーカリは下記の品種です。
citriodora/staigeriana/melanophloia/camaldulensis
maculata/muelleriana/tereticornis/robusta
grandis/coolabah


どちらかというと、寒さに弱いユーカリが多いです。

これらはかなり暖かく湿潤な季節を好み
関西や関東の暖地では5月下旬くらいからと、
梅雨時期~初夏と晩夏の季節が最も最適です。

気温的には最低気温が20℃を超えだし、
最高気温が30℃に届くかどうかくらいの季節です。

一部の品種では、あまりにも暑い季節には
発芽率が低下するものもありますが、
基本的には真夏の半日陰での発芽も上々です。

逆にあまりにも温度が下がってきて、
最高気温が20℃を下回る季節になると
極めて発芽率が悪くなります。

これらのユーカリは一様に湿潤を好むため、
冬季の室内でもかなり良い状態で育苗できることがあります。

ただし、これは半日~終日直射日光の当たるような
明るい南側の窓辺限定でのお話です。


5. ウェストオーストラリア州のユーカリ
------------------------------------------------------------
西オーストラリアだけでなく、サウスオーストラリア州の内陸部、
ノーザンテリトリーの南部など砂漠地帯のユーカリなども
このグループに含まれます。

主なユーカリは下記の品種です。
全ての西AZのユーカリ/pachyphylla/gamophylla/gillii
leptophylla/socialis/oleosa/pimpiniana/gracilis

これらは最も暖かい季節を好み、
関西や関東の暖地では梅雨明け後の初夏から
真夏や晩夏の季節が最も最適です。

気温的には最低気温が20℃を完全に超えて、
最高気温が30℃を超えるような季節です。

一部の品種では、あまりにも暑い季節には
発芽率が低下するものもありますが、
基本的には真夏の半日陰での発芽も上々です。

西AZの沿岸部の非常に穏やかな気候の地域に属する
lehmanii/pleurocarpa/pachyloma/preissianaなどは
1のグループと同じ季節での発芽もOKです。

逆にrhodantha/macrocarpa/gamophyllaなどの
暑い砂漠地帯に生息するユーカリは
最低気温が25℃を超えるような暑い季節が最も良く、
1のグループのような少し涼しい季節には
発芽率がかなり悪くなります。
※特にrhodanthaは顕著です。

どれも乾燥を好み、梅雨時期の管理が困難なため、
私は梅雨明けと同時にタネ播きを開始しています。


今回は大雑把にグループ分けしたため、
かなりざっくりとした情報になっていますが、
実際にはそれぞれのグループ内でも
非常に微妙な差が発生しています。

タネ播きにチャレンジする方は
ぜひ参考にしてみてください!{#グッド}

# by eucalyptus_k | 2012-11-06 14:22 | ユーカリ(栽培知識)
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