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寒波を乗り越えたユーカリたち

昨晩の冷え込みは凄かったですね!
日本で有数の暖地である大阪でも
私の住む市の最低気温は-2℃程になりました。

私はその市の中でも最も京都よりに住んでおり、
場所は一級河川のすぐそばで
マンションの12階になりますので、
昨晩の最低気温は-3℃を越えました。

そして何よりも厄介だったのが、
ビル風によって強化された寒風による暴風です。

マンションのロータリーでは
何十キロもあるような看板が
簡単に倒れていましたし、
12階では正直、中規模の台風クラスの
暴風が吹き荒れていました。

もちろんここまでの暴風は予測していなかったので、
何鉢かは転倒していましたが、
先年のレイアウト変更で、転倒はしても、
絶対に台からの転落はないようにしていたので、
表層部の土が少しこぼれた程度で済みました。

結果的に転倒による被害は、ベランダの掃除
という面倒を引き起こしただけでした。

ベランダには様々な置き場所があります。

特に小さな苗などは、日照を確保するために、
全く寒風を凌げず、暴風吹きっ晒しの場所にあったので、
その幼さもあって、ある程度の被害が出ました。

まずtereticornisです。
このユーカリはオーストラリアでも
比較的暖かい、沖縄のような気候の地域出身のため、
耐寒性は大したことがありません。

大きな株や樹木になったものであれば、
大阪の冬で枯れることはまずありませんが、
それでも結構な葉痛みを起こします。

fancybox記事353の画像1

この2苗は見るも無残な姿になっており、
用土もカチカチに凍結して盛り上がっています。

既に見る影もありませんが、
昨晩の寒波を向かえる前には、
大きな葉が立派に生えそろっていました。

fancybox記事353の画像2

特にこの右側の苗の方は、
葉の大部分が吹き飛ばされていて、
このまま生き残るか微妙な状況です。

元々強健な品種のため、
暴風吹きっ晒しの場所の置きっぱなしでしたが、
移動させておけばよかったかなと少し後悔しています。

今後は寒風をしのげる場所で養生させる予定です。


次はpreissianaの苗です。

fancybox記事353の画像3

これもかなり傷んでいて、
緑の葉もカリカリになっていますが、
恐らくこの程度であれば大丈夫でしょう。

写真を撮っている苗置き台は
かなり寒さをしのげる場所にあります。

この傷んだ苗は、寒風吹きっ晒しの場所から
苗置き台に移動させて写真を撮っていますが、
この苗容器の右手一番後ろにある
緑鮮やかな苗も同じpreissianaです。

この小さなポットのpreissianaは、
ずっとこの場所に置いていました。

人間にとってはどちらも極寒の場所ですが、
寒風をしのげるかどうかで、
こうまで状態が変わってきます。

軒下に移動させることの効果が
目に見えてわかる実例です。

preissianaの用土も凍結していますが、
元々耐寒性の弱いユーカリといわれている割には、
tereticornisよりも遥かに善戦してくれました。


次はどうしても葉の散ってしまう
woodwardiiの葉です。

fancybox記事353の画像4

こちらの記事にも書いていますが、
本当にwoodwardiiは脆いです。

何か作りが柔いというか、
もろもろしていて、弾力性がなく、
すぐに折れてしまうのです。

寒さではなく、昨晩の強風にあおられて、
いくつかの葉が折れて取れてしまいました。

揺れ動かないように
かなりガチガチに固定していても、
他のユーカリの葉が当たったり、
単純に暴風に吹かれただけでも、
このように葉が取れてしまいます。

正直寒さに対してはかなり頑張ります。
昨晩くらいの温度では全然問題ありません。

ところが風にはめっぽう弱いので、
あらゆる状況で退避の優先順位が高いです。

毎年いくつか蕾が付きますが、
春や冬の強風で大体葉と同じように取れてしまいます。

現在も一つだけ蕾が付いていますが、
これは何とか落ちずに耐えてくれました。

これからのさらなる寒波による強風や
春一番に耐えることができるでしょうか。。。

ちなみにこのwoodwardii
ユーカリ中でもかなり香りの強いユーカリです。

このように取れた葉は少し揉んでから、
生ゴミ用のゴミ箱に入れて置くと、
その悪臭が完全に消臭されて
ユーカリの香りに変わります。


次は打って変わって寒さに強いユーカリたちです。

まずは我が家でも耐寒性トップクラス、
昨晩程度の寒波などものともしない
希少種のvernicosaです。

fancybox記事353の画像5

最も寒い場所に置いていて、
用土は完全にガチガチに凍結していますが
わずか数センチの苗が葉痛み完全ゼロです!
これでもし水浸しだったとしても全然大丈夫です。

少し葉先が赤いのは
夏場に傷んだものですので、
本当にこのユーカリの耐寒性は凄いです。

ちなみにvernicosaは非常に成長の遅い
超小型品種なので、この樹高であっても、
根はほぼパンパンになっています。

既に来春には5号鉢に植えかえようかな?
という状態ですので、
本当に色々と変わったユーカリです。


そして耐寒性最強クラスの評判を持つ、
pauciflora ssp. niphophilaの小苗です。

fancybox記事353の画像6

これも最も寒い場所に置いています。
わずか2センチ程度の幼苗で
用土は凍結していますが
これも全く問題のない状態です。

pauciflora系のユーカリは、
冬場に紅葉して色こそ変わりますが、
ほとんど痛みが出ることはありません。

逆に夏を乗り越えるのがとても難しく、
特にこのniphophilaは、私も一度しか
夏を乗り越えられたことがありません。

この幼苗も恐らく冬は問題なく越えられるでしょうが、
来年の夏が一番の山場になることでしょう。


次は寒さにはめっぽう強い
ツキヌキユーカリperrinianaです。

fancybox記事353の画像7

我が家では毎年冬場に
葉が傷んだことは一度もありません。

逆に夏場は苦手で、
かなり風通しを良くしておかないと、
葉がどんどんと汚くなっていきます。

この株はTasmanian Formとして
品種管理されているタネ屋から購入したものです。
小ぶりな葉が冬場には純白~水色に変わるのも、
Tasmanian Formの特徴になります。

本当にperrinianaの葉は
冬にこそ美しく映えます。


最後は意外にも寒さに強いユーカリたちです。

まずは耐寒性に難ありとわれている
pleurocarpaです。

fancybox記事353の画像8

比較的寒風の直撃を受ける場所に置いていますが、
現在のところ葉痛みはゼロです。

pleurocarpaは育苗初期には
葉にたくさんの毛が生えています。

この毛の生えた状態のときには、
耐寒性が弱く、寒風で激しく傷みます。

ところが葉の毛がなくなると
このように耐寒性がぐんと増します。

先日、pleurocarpaの耐寒性について
お問い合わせがありましたが、
このように安心して冬を乗り越えられますよ。

この株は他のユーカリに比べて、
かなり乾燥気味に管理しているので、
その効果も加わっているのかもしれません。


次はmoon lagoonalbidaです。

fancybox記事353の画像9

手前の葉の小さなものがmoon lagoon
左上に見えている大きな葉のものがalbidaです。

moon lagoonは元々寒風に弱いと言われています。

我が家の株は150cmを越える樹高がありますし、
水切れギリギリにまで乾燥させて育てていますので、
その効果もあるかもしれません。
昨晩の葉痛みはほぼゼロという結果です。

albidaの方は正直かなり耐寒性が高いです。
以前、家の最も寒い場所に置いていたことがありますが、
わずか10cm程度の幼苗でも問題なく越冬できました。

このように少し寒風をしのげる場所に置いている場合は、
葉痛みは全く起こりませんし、新芽が展開したりもします。

ただ冬季の過湿には弱いところがあり、
過湿気味に管理すると冬でも葉が散っていきますので、
その辺りは少し注意が必要です。

先述した小苗以外は
その他のユーカリにもほとんど被害なし、
寒さに弱いと言われるユーカリでも、
あまり大きな影響はありませんでした。

albidaの後ろから
少しだけ顔を覗かせているwebsterianaですが、
これは寒波の前日にたっぷり水を与えていました。

外観的にも全く問題ないレベルですが、
恐らくそのせいで少しだけ葉が傷みました。

前日の水遣りをもう少し待っていたら、
きっと葉痛みゼロだっただろうという感じです。

全体的に寒波の前日に水を与えていたかどうかが
葉痛みに最も大きく影響を及ぼしているように思います。

私は虫を飼っていることもありますので、
ほぼ毎日天気をチェックしていますが、
葉痛みを避けたい場合には、
毎日天気をチェックするのも良いかもしれませんね。

まだまだ寒くなることと思いますが、
皆さんも皆さんのユーカリたちも
達者に冬を乗り越えられますよう祈っています!

# by eucalyptus_k | 2014-12-18 16:31 | ユーカリ(栽培実績)
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今年の夏は暑い!...

今年の夏は本当に暑いですね!
実は私も先日、脱水症でノックアウトしました。

急に強烈な寒気に襲われて、
熱を測ってみても平熱。。。

そこからしばらく休んでも寒気は治まらず、
次に熱を測ったら40℃近い高熱が出ていました。

意識が朦朧として、
徒歩5分の病院に行くのもやっと。。。
診断の結果は脱水症で点滴+半日入院。
もう少しで危ないところだったようです。

こんな危ない程に暑い夏ですから、
さすがのユーカリ達も少しまいっているようです。

初心者のうちは冬が怖いといいますが、
慣れてくると最も怖いのは夏です。

早速2品種もの枯死を出してしましました。


■Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila
fancybox記事295の画像1

このユーカリは本当に難しいですね。。。
実はもう数回チャレンジしているのですが、
毎回夏に枯れてしまいます。

知人で購入して何度か育てていた人も
毎年夏になると枯れてしまうようです。

恐らく原因は、湿気と暑さのダブルパンチによる
根の蒸れによるダメージでしょう。

実はpauciflora系はそこそこ水好きなのですが、
原種以外は大そう夏に弱いようです。

そのため、用土は早急にカラカラになるような、
西AZ並みの乾燥力を心掛けないといけないですね。

とっとと乾燥させて、サッと水を与える。
蒸れる水分を残さぬようにして夏を乗り切るしかありません。

fancybox記事295の画像2

上の写真のssp. debeuzevilleiも夏には弱いようで、
全くと言って良いほど成長が進みませんが、
用土が硬質赤玉土と軽石しか入っていないような、
サボテン用土級のものを使用していますので、
こちらは枯れずに夏を乗り越えられそうです。

あとpauciflora系は異様に高pHを嫌う性質があり、
弱酸性でも高いpHだとすぐに鉄分欠乏症になり、
肥料あたりも結構激しいので、
酸性シフトの乾燥用土で肥料はほとんど要りません。

特に原種はすぐに水切れを起こしますが、
そんな荒れた土で育てることで最も良い結果が出ます。

こんな性質を掴むのに何年もかかりましたし、
発芽率も超級に悪いので、かなり厄介なユーカリです。


■Eucalyptus preissiana
fancybox記事295の画像3

こちらで最も小さなユーカリの一つとして
紹介したことのあるpreissianaですが、
これが枯れたのは正直かなりショックでした。

もうユーカリ紹介の写真ネタも確保済みで、
樹高は1m弱もあったので、
そろそろ開花かなと思っていた矢先の枯死でした。

実は我が家には、preissianaが2株あり、
1つは実家の庭にでも地植えしようかなと
確保していた株だったのですが、
この2株がほぼ同時に枯れ出しました。。。

1つが枯れたなら単純に水遣りのミスかな?と思うのですが、
置き場所も良い2株が同時に枯れ出したのは、
恐らく根本的に環境がまずかったということになるでしょう。

preissianaはれっきとした西AZのユーカリですから、
そこまで暑さに弱いはずがないと考えていました。

また育苗時にも際立って過湿に強い部類だったのですが、
意外にも、蒸し暑い大阪の夏は辛かったようです。

この経験を踏まえて、さらに乾燥力の強い用土で
仕切り直しということになります。


■Eucalyptus vernicosa
fancybox記事295の画像4

これも成長は遅いし、タネは高いしで
非常にショックな品種です。

昨年はそこまで暑さに対する
弊害を感じなかったのですが、
さすがに今年の夏は暑すぎたようです。

これも湿気と暑さのダブルパンチによる
根の蒸れによるダメージでしょう。

次回からはもう少し用土を工夫して、
夏は少し乾燥気味に管理することにします。


これらの3種については
既にタネ播きを完了しています。

とはいっても、preissiana以外は
とても暑さを嫌う性質のため、
夏の間の発芽はイマイチになるでしょう。
メインは寒くなる秋口か翌年になることと思います。

枯死はとても辛い経験ですが、
これも何とか身にしていきたいと思います。


そして最後に嬉しいお話です。

決して調子の良くない、わずか樹高60cm程度の
Eucalyptus torwoodに蕾がたくさんついていました。

fancybox記事295の画像5

fancybox記事295の画像6

このtorwoodは正式なユーカリ品種ではなく、
torquatawoodwardiiのハイブリッド品種です。

ピンク色の花を咲かせるtorquata
黄色の花を咲かせるwoodwardiiの交配種なので、
ちょうどその間のオレンジ色の花が咲きます。

fancybox記事295の画像7

これはとてもレアなユーカリなので、
うまく花が咲いてくれるととても嬉しいです。


最後に、皆さんも暑い夏には十分に気を付けて、
水分を十分に取るようにしてくださいね。

# by eucalyptus_k | 2013-08-22 16:10 | ユーカリ(栽培実績)
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実家の庭の銀葉ユーカリ

前の記事に引き続きまして
実家の庭のユーカリのレポートです。

今日は銀葉の美しいユーカリについて
いくつか紹介していきたいと思います。

特に銀葉の美しいユーカリは
激しい日光を好む品種が多いです。

また日照が足らない場所で育てると
どうしても白銀色が上手く出ずに、
緑色の濃い葉色になってしまいます。

これらの銀葉のユーカリは
どれも人気のあるユーカリばかりですが、
白銀色を美しく出したい場合には、
終日、激しい直射日光の下で育てると良いです。

さて、まず元祖、銀丸葉ユーカリのcinereaです。

fancybox記事293の画像1

やっぱり定番なだけあってとても美しいです。
cinereaの白銀色の美しさは間違いなくトップクラス!

比較的冷涼な地域出身ではあるのですが、
暑さにもとても強く、真夏でもそこそこ元気に育ちます。
過湿にも強いので、初心者向けなのも良いですね。


次に銀世界ことpulverulentaです。

fancybox記事293の画像2

pulverulentaの春の新芽の美しさは、
cinereaと同等かそれ以上です。

ところがcinereaとは異なり、
葉が古くなってくると白銀の粉が落ちて、
比較的緑色の強い葉色に変わっていきます。

これは風などで葉がこすれて
時間の経過とともに粉がなくなっていくようです。

またcinereaよりも暑さには弱く、
あまり暑すぎるのは好きではないので、
夏はあまり目立って成長しなくなります。

そのため古い葉が多くなって、
夏場は比較的緑色が強くなりますが、
それでもかなり白い方です。

この夏場はあまり成長が進まず、
葉が緑色になりがちなユーカリとしては、
perriniana/risdonii/tenuiramisなどがあります。
どれもあまり暑さには強くないユーカリですね。


次は学名の意味がそのまま「白」である
最近人気沸騰中のalbidaです。

fancybox記事293の画像3

このユーカリは本当に白一色ですね。

激しい直射日光を必要として、
他のユーカリよりも少し難易度は高めですが、
その白さは間違いなくユーカリ中でトップでしょう。

夏の暑さにもとても強く、
春~夏場でも成長が進むユーカリなので、
葉はずっとこの白一色でひと際映えます。


次は花が咲きやすくて美しいgilliiです。

fancybox記事293の画像4

このユーカリは花の咲きやすさや
婦人病に効く精油成分が注目されがちですが、
その白さも実はユーカリ中トップクラスです。

白一色のalbidaとは少し異なり、
白に近い水色のような葉色になりますが、
albidacinereaにも十分匹敵する白さです。

過湿はあまり得意ではなく、
とても激しい直射日光と高温を好みますが、
albidakruseanaに比べると
かなり楽に育てることができます。
このgilliiも夏場に成長が進む方です。


次はまた少し違った銀葉のkruseanaです。

fancybox記事293の画像5

kruseanaalbidaのような白というよりは
白みがかったエメラルドグリーンの葉色をしています。

本当に美しいエメラルドグリーンの葉に
そのままワックスを塗ったかのような感じで
この葉の面白さは他のユーカリには見られません。

樹高も低く、花がとても咲きやすく、
花はライムグリーンという珍しい色をしていますが、
とても激しい直射日光と排水性や風通しの良さなど、
色々と育てるのには骨が折れます。

ベランダの方では、上手く育てるのに必死ですが、
実家の庭ではすこぶる調子が良いです。
ポイントは強烈な排水性と日光と高温ですね。

とても過湿を嫌うので、
ベランダの方では夏でも底面吸水のみにしています。


そして先日紹介されたばかりのurnigeraです。

fancybox記事293の画像6

gunnii良く似ていますが、
gunniiよりも白が強くなり、
グレイや水色に近い葉色になります。

このユーカリは準高山や冷涼地のユーカリの癖に、
暑さにもなかなか強く、とても激しい日光を必要とします。

この実家の庭のurnigeraは、
とても生育が良く、
goniocalyx並みの大葉になっています。

とにかく日光にしっかりと当てることで、
美しい葉色と安定した成長力を確保できます。
日照さえよければとても楽に育てられます。


そして最後は、melanophloiaです。

このmelanophloiaは我が家のベランダでは
日照不足のため、とても鮮やかな
緑葉の映えるユーカリに育っていますが
本来は銀葉の美しいユーカリの一つです。

fancybox記事293の画像7

どちらかというと新芽が白く、
下の葉になるほど青くなるケースが多いのですが、
melanophloiaでは新芽は薄い緑色をしており、
下の葉になるほど白みが強くなっています。

fancybox記事293の画像8

葉の質感はツルっとした光沢のある葉に
粉をふったような感じで、
こちらで紹介しているgamophyllaに良く似ています。

melanophloia自体はとても育てやすいユーカリで、
過湿にもとても強く、耐陰性もそこそこあるのですが、
日照が足りない場合には、このような美しい銀葉にはなりません。

こちらのユーカリ紹介を見ていただくとわかりますが、
銀葉の美しいユーカリとは思えない外観に育ちます。

初心者でも非常に楽に育てられるmelanophloiaですが、
美しい葉色を出したい場合には、
激しい直射日光の下で育ててください。

元来、沖縄のような高温多湿な環境を好むので、
過湿よりも寧ろ水切れに気を付ける必要のあるユーカリです。

他にもpleurocarpaaccedensなど、
銀葉の美しいユーカリはたくさんありますので、
またの機会に是非ともレポートしたいと思います。

# by eucalyptus_k | 2013-08-01 13:49 | ユーカリ(栽培実績)
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ユーカリの発芽と事前処理

ユーカリはオーストラリアの各所に生息し、
暑いのが好きなものから、寒いのが好きなもの、
湿潤を好むものから、乾燥を好むものまで
本当に多種多様な品種があります。

その中でも特に寒いのが好きな品種で、
高山や純高山に生息しているような品種には、
上手く発芽をさせるために、
コールドトリートメント(冷却処理)
必要とする品種がいくつかあります。

この処理は、収穫仕立てのタネでもない限り、
大概は冷蔵庫などの中で長期保管されていますから、
全く行わなくても発芽ゼロということは滅多にありません。

私も数株程度確保できればいいので、
この処理をしっかりと行うようなことは滅多にありませんが、
商用などで、より多くを発芽させるためには、
この処理を工夫する必要がありそうです。

先年の秋口に下記のタネを播きました。
Eucalyptus kybeanensis
Eucalyptus glaucescens(Mallee)

glaucescensについては、
以前から育ててはいますが、
珍しいMallee(灌木)タイプのものが
新たに手に入ったので新しく播きました。

これらの品種は、比較的長い
コールドトリートメントを必要とする品種です。

どちらももちろん購入した時点で
収穫仕立てではないでしょうから、
そのまま何もせずに播きました。

私は5.5cmの小さなポリポットに
少しタネを播くくらいですが、
それでも発芽率の良いものであれば、
数えられないほど発芽することがあります。

上記の品種の結果としては、
kybeanensisがわずか3株、
glaucescensが4株という結果でした。

これは信じられないくらい悪い率です。

どちらも寒さにはとても強い品種なので、
そのまま屋外放置で育てながら、
冬を超えて、最近暖かくなってきてから、
そのポットの状態を見てみました。

すると!
信じられないくらいたくさん発芽しています!

恐らく、冬季屋外放置(水は切らしません)で
天然のコールドトリートメントが成立したのでしょう。

趣味で育てているような人は、
少し冷蔵庫でそのままタネを保管してから播けば、
発芽率は悪くとも、それなりに発芽するものです。

冷蔵庫でそのまま保管するという方法は
簡易コールドトリートメント
とでも言ったところでしょうか。

ところが実際の正式なコールドトリートメントは、
タネにしっかりと吸水を行いながら、
指定期間冷蔵保存するというのが正しいのです。

一例として、公開されているやり方としては、
湿らせた不織布などにタネを包み、
容器に入れて、冷蔵庫などで指定期間保管します。
不織布が乾いたら適宜湿らせていきます。

下記は一般的にトリートメントが必要とされている品種です。
確かにcoccofera/pauciflora/nitens/delegatensisなどでは、
冬を超えてから大量に発芽したということが何度もありました。

※期間は必要とされているトリートメントの期間です。
※☆のついている品種ではトリートメントの重要度は低いです。
※あくまでも一例で他にもあります。

Eucalyptus serraensis ... 6週間
Eucalyptus aggregata ... 4週間☆
Eucalyptus coccifera ... 6週間
Eucalyptus crenulata ... 6週間☆
Eucalyptus cypellocarpa ... 1週間程度☆
Eucalyptus dalrympleana ... 4週間☆
Eucalyptus delegatensis ... 8週間から冬季中
Eucalyptus glaucescens ... 6週間
Eucalyptus globulus ... 3週間☆
Eucalyptus gregsoniana ... 4週間
Eucalyptus johnstonii ... 4週間
Eucalyptus kybeanensis ... 4週間
Eucalyptus melliodora ... 3週間☆
Eucalyptus moorei ... 5週間☆
Eucalyptus nitens ... 4週間
Eucalyptus obliqua ... 4週間
Eucalyptus ovata ... 6週間
Eucalyptus pauciflora(亜種含む) ... 6週間以上
Eucalyptus perriniana ... 4週間
Eucalyptus pulverulenta ... 4週間☆
Eucalyptus radiata ... 2週間程度☆
Eucalyptus regnans ... 4週間
Eucalyptus rodwayi ... 4週間☆
Eucalyptus rubida ... 4週間☆
Eucalyptus subcrenulata ... 4週間
Eucalyptus tenuiramis ... 4週間
Eucalyptus vernicosa ... 6週間

多くの苗がちゃんと必要な人は、
コールドトリートメント
しっかりと行った方が良さそうですが、
気長に育てている趣味レベルの人は、
秋口にタネを播いて、水を切らさないように
そのまま越冬すれば春にはたくさん発芽しているでしょう。

この真性のコールドトリートメントですが、
保管状態や場所が悪いと、
そのままタネが腐ってしまうこともあるので、
少し気をつけてくださいね。

# by eucalyptus_k | 2013-03-26 12:21 | ユーカリ(栽培知識)
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【ユーカリ紹介-62】
ユーカリ・ベルニコサ (Eucalyptus vernicosa)

続きまして第62回目は
ユーカリ中で最も成長が遅く、樹高も低い、
1500m近いタスマニアの高山地帯に生息する
完全に高山植物の超際物ユーカリ、
ユーカリ・ベルニコサです。

◎ユーカリ・ベルニコサ
【学名:Eucalyptus vernicosa】
【英名:Varnished Gum】
fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像1

fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像2

このvernicosaは、700m~1500m以上の
タスマニアの高山地帯に生息する
完璧な高山植物のユーカリです。

fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像3

現地でも超レアなユーカリで、
タネを手に入れるための手段は非常に限られています。

このvernicosaには、
非常に成長が遅いという大きな特徴があります。

その成長の遅さはどのくらいかというと、
我が家で2年目の写真の株が15cm程度。
現地のプロの栽培者が育てたものでも、
12年目で60cmというからびっくりです。

fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像4
※現地のプロの3年目の株です。

その成長の遅さが原因となって、
栽培した株からタネを収穫するのは非常に困難で、
収穫できるのはほんの一握りの
長期間栽培を続けている栽培者だけです。

そのため、このvernicosaのタネを手に入れるには、
その非常に限られた栽培者から購入するか、
実際に1500m近いタスマニアの高山まで、
タネが実る季節に合わせて収穫に行くしかありません。

このような理由から、
vernicosaのタネはまず市場に出回ることはありません。

現在、私はvernicosaのタネの販売先を
わずか2件だけ見つけることができましたが、
この2件はいずれも上記の「限られた栽培者」になるので、
その価格はびっくりするほど高価です。

何と!そのタネの価格は、
わずか40粒が約800円近くもします!

また在庫も非常に限られているため、
数gという量での大口販売はしてもらえません。

他のユーカリではありえない程に
高価でレア度の高いユーカリなのです。

その他のユーカリのタネであれば、
広いスペースに無作為に播くのが普通ですが、
vernicosaのタネはもったいないので、
1つのポットにしっかりと
1つのタネを播くようにしています。

他にもいくつかvernicosaのタネを
売っているタネ屋が存在しているのですが、
これらは全てまがいものの可能性が高いです!

樹高や生息地は大きく異なりますが、
vernicosaと良く似た、
subcrenulataというユーカリがあります。

特に育苗初期の外観が良く似ており、
発芽してしばらくするまでは、
ほとんど区別が付かないほどに良く似ています。

巷で良く売られているvernicosaは、
大概がこのsubcrenulataなので、
vernicosaのタネを購入しようとする場合には
そのタネ屋がしっかりとした出所のタネを扱っているのか、
十分に確認してから購入するようにしてください。

vernicosaの葉は、
その樹高と同じくとても小さいものです。

fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像5

葉の直径は大きく育った株の最大サイズでもわずか2cm、
数センチの苗木サイズであれば、1.5cm以内です。
我が家の株のように樹高が30cmにも満たないような、
数年レベルの株であれば、直径1cmにも満たない葉がたくさんあります。

タネを購入して育てた場合、
最初から直径2cm以上の大きな葉が生じたり、
1年目で30cmを超えるような株は、
残念ながらvernicosaではなく、subcrenulataです。
※subcrenulataは大型品種です。

vernicosaの葉はとても強い光沢を持っており、
陽に当たると非常に良く光ります。

fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像6

その学名も英名もその葉の光沢に起因しており、
vernicosaVarnishedも全く同じで、
ニスや上薬を塗ったようなという意味になります。

そしてその茎は、少しザラザラしており、
綺麗な赤い色をしていることが多いです。

こんなレアなvernicosaですから、
さぞかし栽培の難しいユーカリであろうと
思われることと思います。

ところが、vernicosaは、
あらゆる環境に適応できる非常に強健なユーカリです。

vernicosaの生息している高山は、
年間降水量が1000mmにも満たないときもあれば、
2500mm以上にまでもなることがあります。

また、樹木もまばらな高山では、
真夏は40℃を超えるような高温になるときもあれば、
真冬は-20℃以下になり、積雪も激しい環境です。

そのため、かなりの過湿耐性と同時に、
そこそこの乾燥耐性も兼ね備えています。

また、高山生息種は、大概が寒さには強くても、
暑さに弱いユーカリが多くなっていますが、
vernicosaは暑さにも決して弱くはありません。
もちろんその耐寒性はユーカリ中屈指の強さを持っています。
また、用土の凍結や積雪、霜に対してもとても強いです。

ただし、vernicosaは特に日光が好きな品種なので、
半日陰などでは、貧弱で病気がちな株になりますので、
終日直射日光の当たる環境での管理が重要になります。

vernicosaは、とにかく日照以外には、
目だった注意点も弱点も見つからないユーカリです。

vernicosaを育てていて感じるのは、
どちらかというと、過湿耐性よりも乾燥耐性の方が弱いので、
暑い時期の水切れに注意が必要になります。

こんなに成長が遅く、小さな小さな株ですが、
びっくりすることに写真の株は、根がすでにパンパンです。
樹高の割には、根張りはしっかりしているので、
気づかないうちに水が切れているということもあります。

5.5cmのポット苗で育てている株も、
わずか3cmくらいの苗で、ポットが根でパンパンになります。
これは他のユーカリでは考えられないことなので、
育てる際には少し注意してください。

冬場の管理では、全く心配するところはありません。
逆に、冬場でもそこそこ水を吸うので、
水切れに気をつけて欲しいくらいです。

水を遣り過ぎて、用土が完全に凍結しても、
ダメージどころか、葉痛みさえ起こりません。

我が家の株は根がパンパンなこともあり、
冬場でも、表面がカラカラに乾いたら、
その日のうちか翌日の朝には
必ず水を与えていますが、とても元気です。

現地のデータによると、vernicosaは、
crenulataと並んで、ユーカリ中でも
トップクラスの過湿耐性を持っているようです。

光沢のあるユーカリは、
どれもうどんこ病に弱いという特徴がありますが、
vernicosaもどちらかというとうどんこ病に弱い方です。

日照不足の際には、
激しいうどんこ病の被害が出ることもありますので、
他には弱点のないvernicosaですが、
日照にだけは十分に気をつけてください。

もう語る必要もなさそうなvernicosaの耐寒性ですが、
地植えの成樹であれば、-20℃以上という実績があります。

これは、北海道であっても、
かなりの場所で屋外越冬が可能なレベルです。

我が家には、他にもgunniiなどの
高い耐寒性を兼ね備えたユーカリがあります。

これらのユーカリは厳冬期に気温がそこそこ下がると、
紅葉や少しの葉痛みが生じることがあります。

ところがvernicosaは、冬になっても、
夏場と比べて、葉に全く変化が起こりません。

一度、厳冬期に1cm程度のタネ播きから間もないポット苗が、
ガチガチに凍結したことがありましたが、
vernicosaはヘタることも、傷むこともありませんでした。
※そのときの記事はこちら

冬場は放置しすぎの水切れ以外には、
気をつける必要のあるポイントは見当たりません。

fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像7

気になるvernicosaの香りですが、
シネオール中心のスッとした香りがします。
cinereaなどのように生臭みはなく、
非常に爽快な生粋のシネオールの香りです。

香りは強くもなく、弱くもないといったところで、
cinereaなどと同じか少し控え目なくらいで、
指で葉をサッと撫でると良く香ります。

成長速度の遅さから、リースなどに使用するのは困難でしょうが、
それなりに香りを楽しむこともできるユーカリです。

fancyboxベルニコサ(Eucalyptus vernicosa)の画像8

最近は西AZの砂漠地域のユーカリを
メインに育てている私ですが、
一方で、このvernicosaを育てていると、
本当にユーカリの多彩さに驚かされます。

成長が遅いことは、長期間安定して育てられる
というメリットにもなり、成長の遅い盆栽を、
のんびり育てるような感覚で栽培できます。

ただし、非常にレアなユーカリなので、
育てるためには、少し高価なタネを買って
そこから育てる必要があります。

現地の限られた栽培者が、私に、
日本人でvernicosaのタネを買うやつは
君が初めてだと言っていました。

もしかすると今、
日本でvernicosaを栽培しているのは、
この私だけかもしれません!

次に名乗りを挙げて、
栽培にチャレンジしてみたい方には、
タネの販売先をご紹介します。

在庫は限られているので、
vernicosaを育てたい方はお早めに!

------------------------------
<栽培難易度:A+>
香良さ:★★★
香強さ:★★★
成長力:☆

要水分:★★★
耐過湿:★★★★
耐水切:★★★
耐日陰:★
耐移植:★★★
耐寒性:★★★★★
耐暑性:★
耐病虫:★★★
------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2013-03-04 17:52 | ユーカリ紹介
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