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ユーカリの葉の白く粉をふいたもの

最近新しい情報を仕入れました。
ユーカリの葉で特徴的な
白く粉をふいたようなものについてです。

何となくそうかなあと思っていたのですが、
ズバリその思っていた通りの役割を果たしていました。

皆さんも聞いたことがあると思いますが、
ユーカリの生息地であるオーストラリアは、
オゾン層が薄くなっているため、
全世界の中でも特に日光がきつく、
紫外線の強烈な地域として知られています。

私も実際に現地に行って体験しましたが、
夏の一番暑い30~40℃の時でも
長袖長ズボンで過ごすのが主流です。
現地の気候に慣れていない外国人なら特にです。

日本では考えられない光景ですが、
オーストラリアは日本よりも遥かに湿度が低いため、
木陰に入ると長袖でも十分涼しいのです。
それよりも日向で肌を露出させている方が遥かに危険です。
サングラスも必須で、装着を忘れると、
軽い雪目のような症状になることもあります。

ユーカリはこのような環境下の植物ですから、
日本の植物よりも強力に紫外線カットの術を持っているはずです。
ズバリ、あの白く粉をふいているようなもの
人間の日焼け止めのような役割を果たしているのです。

これは非常に関心できるユーカリの特徴ですが、
この白く粉をふいたものが
日本での育成に少々問題となることがあります。

例えば日本では、明らかにオーストラリアより、
日差しも紫外線も穏やかになります。
確か世界で最も日差しが穏やかな地域のはずです。

そのような日差しの穏やかな日本で育てると、
この白い粉は必要以上に日光を遮断してしまいます。
調べたデータによると、品種によっては、
日本で最高の直射日光を一日中当てていたとしても、
そのユーカリが健康に生育できる
日光量に満たない場合もあるようなのです。

これは結果として、日本に合っていないということで、
せっせと日光に当てて、頑張って育てても
中々良いパフォーマンスが出せないということです。

ただ全てのユーカリがそうであるわけではなく、
特に西オーストラリアの砂漠地帯出身のユーカリに多いようです。
一応、私の経験と調べた情報から、
日本に合っていないと思われるユーカリを挙げます。

kruseana/crucis/albida/macrocarpa
rhodantha/Moon Lagoon
etc...
これについては他国の栽培者からの情報にも見受けられます。
ユーカリの中でも特に銀葉の美しい品種が多いですね。

これらの品種というのは、
今の季節でも3~4時間、西日しか当たらない家のベランダでは、
ほぼ育苗は不可能かなと私が思っている品種なのです。

わざわざ日中に鉢を移動させて
極力直射日光に当てるようにしているのですが、
それでも生育が極端に悪く、小さな葉しか出てきません。
そして、貧相に育った後、どこかで枯れてしまいます。

これらの品種を育てる場合には、
一日中直射日光の当たる環境というのが
最低限、必要ではないかと思っています。
私もできる限りチャレンジしてみたいと思いますが、
今のところかなりお手上げ状態なのです。

これは種からの育苗時の結果ですが、
ある程度成熟した株ならどうなるでしょうか。

先日、親愛なるこあら師匠の農場から
立派なkruseanaを購入しましたので、
しっかり育つか観察していきたいと思います。
ちなみに半日直射日光の当たる環境に置いています。

fancybox記事98の画像1

いずれユーカリ紹介にも載せたいと思っています!

# by eucalyptus_k | 2010-07-19 17:15 | ユーカリ(品種知識)
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救世主!?カリグリーン

本当にこの季節はうどんこ病に悩まされます。
直射日光が当たらない環境なので生育状況が悪く、
また、スペースの関係で頭上に洗濯物を干す環境ですから、
うどんこ病は致し方ないことといえます。

これが一般的に販売されているような
25cm以上の苗であれば、さほど大きな問題でもありません。
見た目が悪くなったり、多少樹形が崩れる程度のことで済みます。

ところが今年に入って種播を行ったような、
10cm前後やそれ以下のサイズの苗には死活問題です。

カビの生えた葉はすぐに丸まってヨレヨレになり、
そのまま放置すると確実に枯れて散ってしまいます。
また新芽から発症しやすいので、新しい葉の生成を阻害され、
株自体が枯れることもしばしばあります。

厄介なのが、白色の強いユーカリでは、
病気の発見が大幅に遅れることがあります。
例えばalbidaは葉の色が白色そのものなので、
うどんこ病かどうかの見分けが全くつきません。
kruseanaなども非常に発見が難しいです。

あれ?成長が遅くなったなあ、
何か良く葉が散るなあと思っていたら
気づいた時には手遅れで枯死寸前となるわけです。。。

うどんこ病に効く薬剤は巷で多く販売されています。
一般的な殺菌剤や殺菌殺虫剤スプレーなど、
有名なものはほぼ一通り試しました。

確かに薬剤でうどんこ病の防除はある程度行えます。
ところが完全に駆逐できるほどに徹底して薬剤を使用すると、
うどんこ病撲滅の前に苗が薬害で枯れてしまいます。

これも25cm以上の苗であれば簡単に防除できますが、
小さな小さな苗では確実に薬害が生じてくるのです。
かなり少量や限られた場所への使用を徹底しましたが、
特に葉の薄い品種では、うどんこ病以上に葉が散ります。
これは薬剤の種別を問わず起こってしまいます。

もう一つ、ユーカリの葉は特に水をはじく力が強いため、
一般的な展着剤入りの殺菌殺虫剤などでは、
付着する力が弱く、ほとんどが流れてしまいます。
これを無理やり付けようと頑張ると、
どうしても使用量が多くなってしまい、薬害を生じます。
逆に薬害を恐れて使用を制限すると、
すぐにうどんこ病が復活してくるという次第です。

正直打つ手なしで、参っており、
多くの品種や頼まれていた苗までを枯らせてしまい、
急遽追加で種を播く羽目になってしまいました。

そんな中、このブログを読んでくださっている方から、
カリグリーンを使用してはどうかというお話を頂きました。
カリグリーンとは重曹に良く似た炭酸水素カリウムを主成分とし、
うどんこ病退治に特化したかのような薬剤です。

食品添加物にも使用されている成分なので非常に安心です。
例えば作物に使用した場合、翌日から収穫が可能なのです。

また、植物に対してはカリ肥料としての役割も果たすそうです。
発症予防効果はないのですが、治療効果が抜群とのこと、
まさに我が家に最適の薬剤だと思い購入を決意しました。

この薬剤、中々高価なんですよね。
たった12g(1ℓで約10回分)が600円以上もします。
私にはこの小箱入りのサイズでは足らないので、
常に業務用の大袋で購入することにしています。
これが250gで950円と比較的お買い得です。

12gが600円以上で250gが950円???
えらく大きな差ですねwww半分詐欺みたいです。
この大袋はとある一つのホムセンでしか扱っていなかったため、
少々手に入れるのに苦労しました。

先日購入して早速使用してみました。
全てのユーカリが少なからず発症していますから、
ベランダ中に播くことになりました。

ユーカリは水をはじく力が強いので
展着剤は少し多めに使用して、2ℓ以上の量を一気に播きました。

このような大掛かりな薬剤散布は
一般的に集合住宅のベランダでは不可能です。
今回は食品添加物にもなっている成分だからこそ可能でした。
(私の場合)手にかかっても全然大丈夫です。

うどんこ病は殺菌した後も白く残るので
完全に殺菌できたかどうかは中々判別がつきませんが、
かなり効いているように思います。

これでもまだ少し薬害の出る品種もありますが、
かなりの量を散布したにもかかわらず、
多くの品種では全く薬害が生じていません。
耐性菌もできないので安心して使用できますね。

1週間以内の間隔で3回程度の使用が目安のようですから、
もう少したってからその成果をご報告したいと思います。

カリグリーンは我が家の救世主となるのか!?

fancybox記事97の画像1

# by eucalyptus_k | 2010-07-14 23:23 | ユーカリ(栽培知識)
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マイペースなEucalyptus tetragona

家では「マイペース」の愛称で呼ばれているユーカリがあります。
Eucalyptus tetragona(テトラゴナ)というユーカリです。

今はこのtetragonaという名称は旧式のもので、
厳密には近年に新しく2種類に分類されました。

●Eucalyptus pleurocarpa(プレウロカルパ)
成熟した株の葉の色が銀白色になるため、
テトラゴナ・シルバーとも呼ばれます。
広域に生息するスタンダードなtetragonaです。
※家での相性は「マイペース・シルバー」

●Eucalyptus extrica(エクストリカ)
成熟した株の葉の色が濃い緑色になるため、
テトラゴナ・グリーンとも呼ばれます。
生息域の限られた少し変種のtetragonaです。
※家での相性は「マイペース・グリーン」

なぜマイペースと名付けたかというと、
環境が気にくわないと全くといっていいほど成長せず、
たまたま気候が合った時などにいきなり成長して、
またしばらく動かなかったりなど、
かなりマイペースに成長を続けるためです。

元々フラワーアレンジでも頻繁に使われる品種のようで、
親愛なるこあら師匠が先に手を出されていました。
そこで事前にかなり気難しく難易度は高めと伺っていました。

結論から言うと、家の環境にはかなり合わないようです(笑)。
家での成長の遅さはダントツトップです!
1ヶ月間ほぼ成長しないなど日常茶飯事です。

最近少しわかってきたのが直射日光がとくに重要みたいです。
私が分析したもので下記のような実験結果があります。

(1)現在の家の環境で育てた場合(最高気温30℃)
直射日光が当たるのは16時~日没まで(これでも一番当たる場所)
>>>1ヶ月間で葉1枚さえも成長なし。

(2)実家(一軒家)に持っていった場合(最高気温32℃
直射日光は11時ごろから日没まで当たりかなり明るい
>>>持っていってから半月で葉2~3枚分成長。

(3)家で冬季室内管理を行った場合(最高気温22℃)
直射日光はほぼ終日あたるがブロンズガラス越しの室内
>>>1ヶ月間で葉1枚程度の成長

もう一つ厄介なのが、マイペースな癖に我儘なのです。
tetragonaの生息地域はそれはそれは過保護な気候です。
海流の影響で人間にも植物にも最高の状態なのです。
年間最高気温が28℃程度、年間最低気温も3℃程度
平均湿度は50%程度で年間雨量が650mm(大阪の約半分)です。

上記を見ていただくとわかると思いますが、
暑すぎるのも寒いのもダメ、過湿は苦手だけど、
さほどの乾燥もダメ、水はユーカリでは比較的好き。
最強に我儘ですね。。。

過湿には極めて弱く立ち枯れ耐性もありません。
ところが多くの西AZ軍団のように
かなり乾燥気味に育てすぎるのもまずいのです。

また私の育てている品種の中では最も耐寒性がありません。
幼い苗の間は5℃以上で管理が必須のようです。

植え替え耐性もあまり強くありません。
植え替え時に高確率で枯れるものが多く出ますね。
また、家では硬質赤玉土での育成が最適です。

いつになったら成長してくれるのかな~?
晩夏になって、直射日光が長時間当たりだしてからかな~?
今年中に果たしてどこまで育ってくれるのかな~?


最後に我が家のtetragona2種の写真で締めたいと思います。
成長は2ヶ月間ほぼストップしていますが、
頻繁に太陽の方へ向いて傾くことだけはします。
ちなみに種を播いたのが今年の2~3月頃です。

こちらがpleurocarpa
次の葉が見えているのに一向に大きくなりません。

fancybox記事96の画像1

こちらがextrica
こっちは全く音沙汰なしですね。。。

fancybox記事96の画像2

ちなみに今の段階では
2種類を見分けることは不可能です。

# by eucalyptus_k | 2010-07-03 05:06 | ユーカリ(品種知識)
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