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【ユーカリ紹介-14】
ユーカリ・ウェブステリアナ (Eucalyptus websteriana)

続きまして第14回目は
ハートリーフユーカリのレアもの品種。
ハートリーフ三兄弟の中で
もっともスタンダードなサイズのハートリーフ。
ユーカリ・ウェブステリアナです。

◎ユーカリ・ウェブステリアナ
【学名:Eucalyptus websteriana】
【英名:Webster's Mallee / Heart-leaved Mallee】

fancyboxウェブステリアナ(Eucalyptus websteriana)の画像1

fancyboxウェブステリアナ(Eucalyptus websteriana)の画像2

fancyboxウェブステリアナ(Eucalyptus websteriana)の画像3

ハートリーフユーカリと呼ばれるユーカリは数多く存在しますが、
私が本当にハートリーフの葉形だと思う3種を
勝手にハートリーフ三兄弟と呼ぶことにしています。

----ハートリーフ三兄弟----------------------------------
●Eucalyptus orbifolia(オービフォリア)
●Eucalyptus websteriana(ウェブステリアナ)
●Eucalyptus decipiens(ディシペンス)
----------------------------------------------------------

この3種の中で、最も葉のサイズがスタンダードな大きさで、
一番手頃で可愛くて誰にも好かれそうなのがwebsterianaです。

ところが、実際、この3種は非常に良く似ていて、
素人が識別するためには、大きく育てて、
花が咲いてからの蕾や実の形状、
樹皮や樹形で判断するしかないほどです。

敢えてwebsterianaの特徴を挙げるのであれば、
幹の色は赤茶色で、葉は最も整ったハート型、
葉の真ん中に通っている主葉脈だけでなく
葉の端まで広がる葉脈も良く目立ち、
葉柄が短く、左右対称に葉がつきやすいというところでしょうか。
また、新芽はorbifoliaほどではありませんが綺麗な白銀色になります。

また、このwebsterianaは三兄弟の中で最もレアな品種です。
写真の株は親愛なるこあら師匠の農場で購入したものですが、
おそらく日本ではここにしかないものと思われます。

実は私もタネを購入しての栽培を試みたのですが、
中々タネを手に入れることができず、
大手のタネ屋も音をあげるような始末でした。

日本でハートリーフ三兄弟らしきユーカリを見かけたら、
かなりの確率でorbifoliaだと思って良いと思います。

三兄弟は全て西オーストラリア出身のユーカリですが、
websterianaはその中でも南西部内陸の
ごく限られた一部の地域にしか生息していません。
この辺りからも非常にレア度の高いユーカリ
であることがわかります。

西オーストラリアのユーカリは
比較的寒さには弱いと言われていますが、
このwebsterianaは大阪の冬なんてものともしません。
冬を感じさせないくらい元気に新芽を伸ばしていくほどです。

オーストラリアの内陸部は夜間がかなり寒くなるようなので、
実はかなりの耐寒性を持っているのかもしれませんね。
恐らく-7℃くらいまでは耐えられると思います。

websterianaの成長はユーカリ中でもかなり遅い方です。
プロでも1m近くまで育てるには数年を要するようです。
どちらかというと温度の高い季節をメインに成長します。
急に成長したなと思ったらしばらく動きがなかったりと、
成長については中々読めない品種です。

websterianaユーカリ中で最も水を必要としない品種の一つです。
またorbifoliaと同じく、過湿には非常に弱いところがあり、
少しデリケートな水分管理が必要になります。

植え替え直後でもなく、しっかりと日光に当てているにも関わらず、
葉がパラパラと散ることがあったら十中八九は過湿が原因です。

一般的な観葉植物などとは比べ物にならない程に
超乾燥気味に管理することが望ましいでしょう。

また、あまり肥沃ではない土壌を好むことも大きな特徴です。
わずかに耐陰性を備えてはいるようですが、
基本的には、日光が大好きな品種ですから、
できる限り直射日光の当たる環境で管理してください。

慣れない人は、ワンサイズ小さな鉢で育てると、
過湿を避け、問題なく育てられることと思います。

用土は軽石や川砂を配合した乾燥気味のものを使用します。
また水遣りは用土が完全にカラカラに乾いた時がタイミングです。

私のところのwebsterianaは樹高50cm程度、
6号のプラスチック鉢で半日陰に置いています。
それでも真夏では乾燥気味の用土のため、
真夏には表面が一日で乾きますが、
水遣りの頻度は真夏でも週一回程度とかなり少ないです。

聞いた話によると、
一般的な植物に比べるとほとんど蒸散を行わないようです。
そのためにほとんど水分を必要としないのでしょうね。

葉はorbifoliaに比べると少しだけ柔らかいです。
香りは葉が柔らかいためか、指で軽くこすると良く香ります。
ただし放っておいて香ってくるようなことはありません。

その香りについてはorbifoliaよりも
シネオール系の香りが強く、ほんの僅かに柑橘系の香りがします。
どちらかというと、cinereabridgesianaなどに近い香りです。

こちらがwebsterianaorbifoliaの比較写真です。
左がwebsterianaで右がorbifoliaです。

fancyboxウェブステリアナ(Eucalyptus websteriana)の画像4

少し背が高くなり、徒長しやすいorbifoliaより
小さい鉢植えでシンプルに育てたい人には
websterianaが非常にオススメです。

何度も言いますが、
ハートリーフ
のサイズが本当に手頃で可愛いくて、
脇芽を出す性質がかなり強くなっています。

手に入れたい方は、こあら師匠の農場をお訪ねください。
主力商品ですので、いくつか在庫をお持ちのはずです。

十分な日光に当て、水さえ控え目に育てれば、
耐寒性もあり、そんなに難しいユーカリではありません。
是非、一度育ててみてください!

------------------------------
<栽培難易度:C>
香良さ:★★★
香強さ:★★★
成長力:★

要水分:★
耐過湿:★
耐水切:★★★★★
耐日陰:★★★
耐移植:★★
耐寒性:★★★
耐暑性:★★★★
耐病虫:★★★

------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2010-04-12 03:49 | ユーカリ紹介
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