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冬の水遣りのミス

先日は雪だるまが作れるほどの大雪になりました。
ところが雪によるユーカリへの影響は
全くといっていい程ありませんでした。

我が家では雪よりも遥かに厄介なのが、
寒波による寒風の暴風です。

この暴風により、枝葉が折れたり、
鉢が転倒して割れたりと散々です。

またせっかく付いた蕾や新芽が
風によって煽られて、取れてしまったり、
暴風による用土凍結で用土が細粒化したり、
厄介なことは尽きません。

風による転倒や枝の折れは
ある程度は致し方ありませんが、
用土凍結や過湿+寒風による痛みは、
人為的ミスによる部分もあります。

fancybox記事357の画像1

これはmacrandraというユーカリです。
葉がかなり傷んで枯れているのがわかります。

元々株が小さいこともありますが、
macrandraは寒風に弱いユーカリです。

ところがここまで傷んでしまったのは、
私による人為的なミスが原因です。

写真を見ていただくと、用土が湿っているのがわかります。
macrandraは厳冬期に鉢の表面から水遣りをすると、
傷んで枯れてしまうこともありますが、
きちんと天候をチェックして、水遣りを制限して、
乾燥気味に管理をすれば、
ここまで傷むこともなかったでしょう。

要するに、朝方晴れていて、暖かくて、
久々に少し多めに水を遣ってみると、
昼過ぎから急に曇りだして、寒くなり、
翌日は寒波が訪れるといったケースが鬼門です。

このようなミスを避けるためには、
ある程度、天気予報をチェックする必要があります。

次の例も典型的な人為的ミスです。

fancybox記事357の画像2

これはgongylocarpaというユーカリです。
下葉がかなり傷んで枯れかかっています。
典型的な冬季過湿の症状です。

fancybox記事357の画像3

こちらが全体図で下葉だけが
見事に傷んでいるのがわかります。

このような葉は春までに
散ってしまう可能性が高いです。

gongylocarpaは決して寒さに弱いユーカリではなく、
かなり乾燥気味に管理をすれば
大阪の冬は余裕で越せます。

ところがミスを犯してしまいました。

通常ですとgongylocarpaには、
冬季は絶対に用土表面から水を与えません。

ところが、別のユーカリに水を与えている時に
誤ってgongylocarpaにも
たっぷりと水をかけてしまったのです。
そしてその翌日にこの冬一番の寒波が訪れました。

嘘のようですが、このgongylocarpa
私がミスを犯すほんの数日前までは、
何度も寒波の影響を受けながら、
下葉まで綺麗で真っ白な美しい葉をしていました。

ところが一度ミスっただけで、
その翌日に不運にも寒波が訪れただけで、
ここまで一気に下葉がやられてしまいました。

gongylocarpaは比較的難易度の高いユーカリですが、
いくつかの難しいと言われるユーカリは、
このようにたった一度のミスで痛みが出ることがあります。
このあたりが我儘で難しいという所以になります。

fancybox記事357の画像4

これが最も長い枝の先の状態です。
この部分は最も高い位置にあるので、
もっとも寒風の当たる場所になるわけですが、
このように紅葉もしないくらいに綺麗です。

このgongylocarpaはまだ下葉のダメージだけで済み、
葉先には全くダメージがなく、セーフですが、
ミスに気づかずにさらに水を与え続けてしまうと、
この葉先も下葉と同じように傷んでボロボロになります。

現在も用土はかなり湿っていて、
さらに痛みが進む可能性はあります。

恐らくもう、この株には春になるまで
水遣りは一切不要になると思います。

いくら時間をかけて気をつけていても、
150鉢近くもあると、どうしてもミスを犯してしまい、
悔しい思いをしてしまうことがあります。

今後も気を引き締めて頑張っていきたいと思います。

極めて寒さに弱いと言われている品種でも、
しっかりと乾燥気味に管理できている株は、
年末の寒波や大雪の影響を受けても元気です。

fancybox記事357の画像5

これは巷の園芸店では
3℃以上で管理すべしと言われている、
まだ葉に毛の生えているレモンユーカリです。

まあ少し葉に霜焼けの症状は出ていますが、
この程度であれば散ることもなく、
春には元に戻るでしょう。

我が家では初年度から
レモンユーカリは完全屋外管理ですが、
年々寒さには強くなっている感じがします。

後ろに見えている丸い葉のrudis
極めて寒さに弱いユーカリで、
場合によってはレモンユーカリよりも傷みますが、
成長が激しいので春以降にすぐに復活してくれます。

fancybox記事357の画像6

そしてこれも寒さに弱いと言われる
decipiens ssp. decipiensです。

樹高が高く、樹勢が強いこともありますが、
傷むというよりは紅葉している感じで、
恐ろしく寒い場所に置いているにも関わらず、
全く心配無用な状態です。

ちなみにこのdecipiensは、
樹高が1mを越えていますが、
冬になってから、
ほぼ水遣りという水遣りは行っていません。

忘れたころに鉢底のスリットから
チョロっと水をかける程度です。

後ろに見える蕾の付いたtorquata
激乾燥管理で痛みなし、元気です。
暴風に煽られても蕾は無事でした。

まだまだ春の足音は聞こえてきませんが、
これからもミスなく冬を乗り越えたいものです。

# by eucalyptus_k | 2015-01-05 17:50 | ユーカリ(栽培知識)
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Trackback(0) |  Comments(4)
By まり at 2015-01-11 13:14 x
はじめまして。
ユーカリの鉢植えに挑戦してみたくていろいろサーフィンしていたらこちらにたどり着きました。
私は大阪在住なのですが、湿度の高い大阪ではたしてユーカリが育ってくれるのだろうか?これからぼちぼち勉強してからユーカリゲットを目指します
あなた様のブログは優秀な参考書のようで有難かったです
By koaramate at 2015-01-11 22:08 x
冬に葉が傷むのは自然なことです。
いやなら温室を建てなさいというより他無いですね。

もともと違った環境名あるものを無理やり愛でているので、そのあたりは辛抱しないとしょうがないですね。
By eucalyptus_k at 2015-01-12 12:36 x
まりさん、初めまして、こんにちは!
当ブログが参考になって良かったです。

私も大阪ですが、大阪であっても
育てられないというユーカリはほぼありません。

是非とも色々なユーカリに
チャレンジしてみてくださいね♪
By eucalyptus_k at 2015-01-12 12:40 x
こあら師匠、こんにちは!
本年もよろしくお願いいたします。

冬に葉が傷むのは仕方ないことですね。
私も初期は無加温の簡易温室を利用していましたが、
これでも十分葉痛みは防げると認識しています。

ただ最近は痛みも気にしませんし、
温室は場所を取るので一切使用しなくなりました。

今年は確かにかなり寒い冬になっているようで、
思いもよらないユーカリが傷んだりしますが、
それでも危険信号を発するようなものはありません。
私はやはり冬よりも圧倒的に夏の方が怖いです。

以前ニフォフィラを育て始めたと伺いました。
このユーカリは冬は数センチの苗でも
全然安心して育てられるのですが、
夏の管理が難しく、夏を越せたことは一度しかありません。

またうまくいった際にはご助言お願いします!

他ではラディアータもさっぱりです。。。
特にメジャーなユーカリなのに
いつまで経っても紹介できない体たらくです。
 
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