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ユーカリ酒を仕込みました

ブログには中々書けていませんが、
かなり多くの品種でユーカリ茶を飲みました。

メジャーなglobulus/robustaから、
マイナーなwebsteriana/aromaphloiaまで。
どれも特徴があってとっても美味です。

そして、今回はやっと!
念願のユーカリ酒を仕込みました!

fancybox記事153の画像1

作り方はホワイトリカーに
良く洗って水分を落としたユーカリの葉を入れ、
氷砂糖を入れるという
果実酒と全く同じ作り方です。

今回は”珍しく”協力的な同居人様
大変ご尽力をいただきました@@!

今回仕込んだ品種は全10種!
私の興味で選んだのではなく、
伸び放題で剪定を必要とする品種から選びました><;

------------------------------------------------------------
Eucalyptus globulus ssp. globulus
Eucalyptus camaldulensis var. camaldulensis
Eucalyptus viminalis ssp. cygnetensis
Eucalyptus smithii
Eucalyptus grandis
Eucalyptus melanophloia
Eucalyptus tenuiramis
Eucalyptus rudis
Eucalyptus melliodora
Eucalyptus crenulata

------------------------------------------------------------

一ヶ月以上経ったら
葉を取り除いて飲むことができるようです。

fancybox記事153の画像2

どんな味がするのでしょうか?
楽しみ楽しみ~

# by eucalyptus_k | 2011-08-11 20:29 | ユーカリ(茶・酒)
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【ユーカリ紹介-29】
ユーカリ・スミティー (Eucalyptus smithii)

続きまして第29回目は
高価で品のある精油として有名で、
甘く官能的な香りが魅力のユーカリ・スミティーです。

◎ユーカリ・スミティー
【学名:Eucalyptus smithii】
【英名:Gully Gum / Gully Peppermint
    Blackbutt Peppermint】

fancyboxスミティー(Eucalyptus smithii)の画像1

fancyboxスミティー(Eucalyptus smithii)の画像2

精油として利用されるユーカリの中では代表格の存在。
ユーカリ精油の中ではかなり甘みが強く、官能的で、
アロマティックな香りが魅力のユーカリです。

smithiiの精油にはシネオールの他にも、
甘みの強いAromadendrenという芳香物質が多量に含まれており、
香水になっても通用しそうなほどに良い香りがします。

ところがユーカリとしては比較的マイナーで、
viminalisradiataなどとほとんど区別のつかない、
典型的な細葉ユーカリといった外観をしています。

fancyboxスミティー(Eucalyptus smithii)の画像3

葉形や苗の間の樹形などでは
viminalisradiataと区別することはほぼ不可能です。
Eucalyptus viminalis var. pedicellarisと呼ばれることもあります。

敢えてsmithiiの特徴をあげるとするならば、
新芽が少し白っぽかったり紫がかっていたり、

fancyboxスミティー(Eucalyptus smithii)の画像4

茎が少し白く粉を吹き、ザラザラしているところです。

fancyboxスミティー(Eucalyptus smithii)の画像5

viminalisradiataは茎が白くなることはありません。

smithiiは外観で目を引くような品種ではなかったために、
以前は私も全く知ることのなかったユーカリでした。

ところが、あるとき百貨店のアロマテラピーコーナーで、
試供品のユーカリ精油の香りを嗅ぎまくっていたときでした。
当時は聞いたこともなかった
smithiiという名のユーカリ精油を嗅いで、
その香りのよさにビックリしたのが出会いのきっかけでした。

私は外見の面白さや美しさから
育てるユーカリを選定することが多いのですが、
香りの良さから興味を持ったのは、このsmithiiが初めてです。

smithiiの生息域はシドニーより南の沿岸部~内陸部で
比較的冷涼で多雨な気候の地域出身のユーカリです。
そのため、日本の猛暑には少し弱いところがあります。

さすがに暑さで枯れてしまうようなことはありませんが、
正午過ぎの激しい日差しを浴びるとヘロヘロになったり、
軽度の葉焼けが起こることもあるため、
少し遮光して育てても良いでしょう。
また、夏季には根の蒸れに少し注意が必要です。

樹木としては、45m程度の立派な大木に成長する種と、
10m程度の灌木状に育つ種に分かれていますが、
この2種については特に詳しく区別されておらず、
タネから育てる場合はどちらが育つかは全くわかりません。

主な生息地である
ニューサウスウェールズ州の沿岸部~内陸部には
前者の大木へと育つ品種が生息し、
これが最も一般的なsmithiiとされています。

一部ビクトリア州の内陸部高地に生息するsmithiiが、
後者の10m程度の灌木状に育つレアな種のようです。

smithiiはこの地域に生息するユーカリとしては
かなりの水好きで準スワンプ系のユーカリともいえます。
また過湿に対する耐性をそれなりに備えています。
用土の乾燥を好む多くのユーカリとは異なり、
少し用土に水分が残っているような状態を好みます。

水が大好きなので、水切れに注意したいところですが、
同時に少し暑さにも弱いところを持っています。
そのため、夏季の熱い時間帯の過湿によって起こる、
苗の蒸れを避けるために、涼しい時間の水遣りを心がけてください。

smithiiのメインの成長期は早春と晩秋で、
昼でもかなり涼しく、夜は寒いくらいの時期です。
成長力はかなり旺盛な方で、
暑さに弱いgunniiとして育てられますが、
成長期にはgunniiよりも水を吸うので注意してください。
逆に夏は活動を休止して、吸水は少し控え目になります。

耐寒性についてはかなり強い方で、
-10℃程度と大阪の冬ではほとんど痛むこともありません。
ただ、viminalisなどに比べると、幼いうちは少し葉がうすいので、
小さな苗の間は、強い寒風を避けた方が葉を綺麗に保てるでしょう。

すでに太鼓判を押しているsmithiiの香りですが、
非常に甘みの強い香水のような香りが強く漂い、
その後にシネオールの香りがスッと突き抜けます。
軽く葉を指で撫でただけでも、非常に強く香るほどです。

pulverulentaBaby Blueの香りにも少し似ており、
甘みをさらに強化したような感じがします。
おそらくこの香りを好きになれない人はいないでしょう。
私はこの香りをそのまま香水にしても良いと思っています。

globulusなどの市販されている多くのユーカリ精油は
シネオールが中心で、メンタームのような香りがすると思いますが、
smithiiの精油はかなりアロマティックでうっとりできます。

夏の管理にさえ少し気をつければ、
どちらかというとかなり育てやすいユーカリで、
我が家のような日陰でも生育状態は非常に良好です。

fancyboxスミティー(Eucalyptus smithii)の画像6

細葉ユーカリに興味があり、
良い香りのユーカリを育ててみたいという方には、
これ以上にはない!といったようなユーカリです。

どうしても育ててみたい方には、
親愛なるこあら師匠の農場をご紹介します。

魅力的な香りのviminalisと一緒に育てれば、
共に成長力も旺盛で育てやすく、
香りを楽しむハーブとして大活躍することと思います。
ぜひ、この魅惑の香りをご堪能ください!

------------------------------
<栽培難易度:A+>
香良さ:★★★★★
香強さ:★★★★★
成長力:★★★★

要水分:★★★★
耐過湿:★★★★
耐水切:★
耐日陰:★★★
耐移植:★★★
耐寒性:★★★★
耐暑性:★
耐病虫:★★★

------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2011-05-06 17:34 | ユーカリ紹介
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ユーカリの耐寒性

遂に大阪でも寒い日が連続でやってきました。
局地的な気温や計測器の情報では、
私の住んでいる周辺の最低気温は-1℃~-2℃。
家のベランダの囲われたゾーンで0~2℃となっています。

ところがこの数日はマンションの12階ということで、
地上に比べて恐ろしく風が強く、半ば軽い台風の如く。
風当たりの強い場所にポット苗を置いておくと、
支柱ごと根こそぎ引き抜かれてしまうといった状況です。

ベランダで作業をしているときに
突風に合うと一瞬息ができなくなり、
まっすぐ立っていることさえ困難になります。
また、スキーウェアを着ていないと作業が出来ないほどの寒さです。
他のお宅から折れた枝や洗濯物、
ラベルなどがどんどん飛んできます。
ちなみに耐寒温度をリンケ耐寒温度に基づいて計算してみると、
-8~-12℃くらいあることが分かりました。。。

寒いだけなら多分大丈夫なのでしょうが、
この異様に強い寒風で相当参っているものがあるようです。
ホームセンターで安売りしている簡易温室に入れてあるものは、
耐寒性のない品種で1cm程度の双葉でもピンピンしています。
もちろん温室は無加温で気温はほとんど外と変わりません。
風だけはほぼ完全にシャットアウトできています。

こんな中で、ヘタるユーカリ、
ピンピンしているユーカリと様々です。
今のユーカリの状況を自身の記録も含めて載せます。
もしよろしければご参考にしてください。

-------------------------------------------------------------
最低気温:0~2℃
瞬間最大風速:10m以上(突風時は直立困難な状況)
耐寒温度:-8~-12℃ ※リンケ体感温度による
霜:軒下のためほぼなし
-------------------------------------------------------------

<野外では退避措置が必要なもの>
●Eucalyptus camaldulensis(40cm)
(新芽が完全に萎れる、素焼き鉢で土の量が少なめ)
→簡易温室退避で問題なし
耐寒性はかなりあると思っていましたが、
新芽が寒風にめっきり弱いようです。
先端10cmくらいが完全に萎れてしまいます。

●Eucalyptus gamophylla(18cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
実家の庭の50cm程度の株は全然元気なので、
25cmを超える程度までは防寒対策が必要かもしれません。

●Eucalyptus polybractea(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
まだ幼いことが大きな要因かもしれません。
気温がもう少し高くても、とにかく風に弱いです。

●Eucalyptus forrestiana(10cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
かなり小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。

●Eucalyptus pachyphylla(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。


<耐寒性低めでも簡易温室では問題のないもの>
※野外吹きっさらしではどうなるか不明です。
●Eucalyptus decipiens(25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus pruinosa(15cm)
●Eucalyptus rudis(45cm)
→葉が固くなりますが、痛みはなし

●Eucalyptus pleurocarpa(15cm)
●Eucalyptus extrica(15cm)
●Eucalyptus erythrocorys(30cm)
●Eucalyptus pachyloma(5cm)
→新芽が赤くなりますが、痛みはなし

●Eucalyptus macrocarpa(15~25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus rhodantha(5~15cm)
●Eucalyptus uncinata(45cm)
●Eucalyptus accedens(1.5cm)
→全く痛みなし


<葉に少し痛みはあるが株自体は元気なもの>
●Corymbia citriodora(120cm)
→葉が少し焼け、赤くなっているが新芽も何とか無事


<寒風に少しだけヘタるが耐えきれるもの>
●Eucalyptus globulus(20~45cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus polyanthemos(30~40cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus muelleriana(20cm)
●Eucalyptus websteriana(25cm)
●Eucalyptus smithii(20cm)
●Eucalyptus albopurpurea(30cm)
●Eucalyptus melanophloia(50cm)
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'(20cm)
●Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(15cm)
→夜間に少し葉がヘタるが昼には復活

●Eucalyptus melliodora(40cm)
●Eucalyptus kruseana(35cm)
●Eucalyptus sideroxylon(20cm)
●Eucalyptus torquata(50cm)
→新芽の一部のみ一日中ヘタるが株自体は無事


<思っていたより耐寒性があったもの>
●Eucalyptus staigeriana(30cm)
●Eucalyptus orbifolia(50cm)
●Eucalyptus cladocalyx nana(18cm)
●Eucalyptus gillii(20cm)
●Eucalyptus lehmannii(40cm)
●Eucalyptus albida(15cm)
●Eucalyptus crucis(25cm)
●Eucalyptus tetraptera(20cm)
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea(15cm)
●Eucalyptus caesia ssp. magna(25cm)
●Eucalyptus macrocarpa(15cm)
→ヘタりも痛みも全くなし


<成長したり新芽を展開するもの>
●Eucalyptus gunnii(10cm~60cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus perriniana(40cm)
●Eucalyptus nitens(20cm)
●Eucalyptus aromaphloia(25cm)
●Eucalyptus glaucescens(20cm)
●Eucalyptus dives(15cm)
●Eucalyptus dalrympleana(5~20cm)
●Eucalyptus rubida(5~20cm)
●Eucalyptus nova-anglica(5~20cm)
●Eucalyptus urnigera(5~15cm)
●Eucalyptus neglecta(2~8cm)
●Eucalyptus tenuiramis(25cm)
●Eucalyptus risdonii(20cm)
●Eucalyptus delegatensis(10cm~20cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus parvula(25cm)
●Eucalyptus cordata(25cm)
●Eucalyptus scoparia(35cm)
●Eucalyptus coccifera(5cm)
●Eucalyptus cephalocarpa(2cm)
●Eucalyptus cypellocarpa(2cm)
●Eucalyptus subcrenulata(8cm)
●Eucalyptus ovata(5~30cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila(5cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. debeuzevillei(5cm)
●Eucalyptus vernicosa(2cm)

これらの品種は本当に凄いですね!
家ではgunniiperrinianaなどは寧ろ冬季の方が元気な程です。

野外越冬で気づいたポイントとしては、
・耐寒性が増す樹高のポイントは25cm以上
・風にさえ気をつければかなり耐える
・少し肌寒くなった間から寒さに慣らせておく
・水遣りのタイミングに気をつける

などです。

その中でも寒風だけは本当に怖いですね。
調べたところによると、
体感温度は風速1mでおよそ1℃下がるようです。
マンションでは寒さには強風が付きものですから。。。

全て無事に越冬できるように学びながら頑張ります!

# by eucalyptus_k | 2010-12-26 20:10 | ユーカリ(栽培知識)
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2010/10/24 ユーカリ育成の近況(5)

恒例の育てているユーカリたちの近況です。
今回も「鉢植えになっている」ユーカリほぼ全てを公開します。
※今回はABCD順に公開していきます。

robusuta/rudis/citriodoraなどについては、
既に大幅な剪定を行ってしまったため省いています。
robusuta/rudisについてはユーカリ紹介の写真が最新です。
またcitriodoraは2m近くまで成長していました。

この他にもポット苗が多数あります。
またポット苗にはここにはない品種もあります。
これは自身の記録としても使用しているので、
お時間のある方のみご覧になってくださいね。
何しろ数が多いですから^^;

写真は全て撮影を完了しているのですが、
数が多いため、全5回に分割してアップしています。
よろしくお願いいたします。

<バックナンバー>
・2010/5/1の状況
・2010/5/7の状況
・2010/6/5の状況
・2010/6/19の状況
・2010/8/8の状況(1)
・2010/8/8の状況(2)
・2010/8/8の状況(3)
・2010/8/8の状況(4)

●Eucalyptus rubida
fancybox記事115の画像1

種播時期:昨年冬
現在樹高:18cm
鉢サイズ:6号プラスチック
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3当たる日陰

一度はホコリダニの被害で新芽が全部枯れましたが、
薬をまいた後に新しい新芽が出てきたところです。
とにかく余り上に伸びずに、たくさん脇芽を出していきます。
本来はピンクがかるほどの銀丸葉が特徴の品種ですが、
日照不足のため、緑色の濃い細長い葉になっています。
暑い夏は苦手で、涼しくなってからが本領発揮です。
かなり水が好きで、水切れが急に起こるので注意が必要です。

●Eucalyptus scoparia
fancybox記事115の画像2

種播時期:苗を譲受
現在樹高:35cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/4日当たる日陰

Osakano_Jieさんに頂いた苗です。
日陰&過湿に強く、ベランダで育てるのに最適なユーカリです。
家のベランダでは最も日光の当たらない場所に置いていましたが、
少し徒長はしているものの、かなり大きく成長しています。
直射日光ガンガンの実家の庭に置いていたものは、
かなり葉焼けして枯死寸前で、
最近涼しくなってから伸び出しています。
わかりにくいですが、ハダニの被害をかなり受けていました。

●Eucalyptus sideroxylon rosea
fancybox記事115の画像3

種播時期:今年春
現在樹高:25cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

過湿にかなり弱く、根腐れしやすいユーカリトップクラスです。
また、かなりの日光を必要とし、
日陰だと生育が極端に悪くなります。
日本でも結構見かけるユーカリなのですが、意外に一癖あります。
家でも意識して日光に当てていかないと、
中々成長が進まずにうどんこ病の被害が出たりします。
暑い夏の方が良く成長していたように思います。

●Eucalyptus smithii
fancybox記事115の画像4

種播時期:今年春
現在樹高:18cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

暑い夏の直射日光に当てると、葉焼けしたり、ヘロヘロになり、
中々成長も進まず、意図的に半日陰の場所で養生させていました。
最高気温が30℃を切りだした頃から急激に成長が進みました。
どちらかというと水が好きで、急に水切れがやってきます。
暑さに弱く、少しデリケートなviminalisといった感じです。
家のようなベランダでは比較的育てやすい品種です。

●Eucalyptus staigeriana
fancybox記事115の画像5

種播時期:今年春
現在樹高:30cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外(簡易温室も検討)
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

家ではあまり病害虫の影響を受けずに着実に成長していきました。
半熱帯のユーカリだからでしょうか?
比較的空中湿度の高い環境を好むように思いました。
水もcitriodoraなどと同様にかなり必要とする品種で、
家のベランダの環境にもかなり合ったユーカリであるといえます。
フルーティーな香りのユーカリではトップクラスに良い香りです。
ただし、発芽率の悪さが驚異的で、タネをグラム単位で播いて、
たった3苗しか発芽しなかったという最低の実績があります。。。

●Eucalyptus tenuiramis
fancybox記事115の画像6

種播時期:今年春
現在樹高:20cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

家のベランダでは若干日照不足が否めませんが、
日本ではかなり育てやすいユーカリであると思いました。
発芽に関してが、少しテクニカルなので、
それさえクリアできれば、gunniiなどと並んで普及ができそうです。
cinereaなどと同じで
非常にスタンダードなユーカリ管理を行います。
ミント系ユーカリの代表格で病害虫被害はほとんどありません。
先の方の葉が若干ツキヌキ状になってきています。

●Eucalyptus tereticornis
fancybox記事115の画像7

種播時期:昨年冬
現在樹高:30cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

少し暖かい地方(クイーンズランド)出身のユーカリですが、
この辺りの地域は比較的雨量も多く、
日本に近い部分があるのでしょうか。
かなり育てやすく、成長の早いユーカリが多く生息しています。
他にはgrandiscitriodoraなどがありますが、
非常に育てやすいです。
このtereticornisも成長の早さが尋常ではありません。
かなり日光を必要とする品種でなので、十分な日光に当てて、
しっかりと水遣りを行っていれば、爆発的に成長していきます。
シネオールが含まれていないためか、害虫被害を受けやすいです。

●Eucalyptus torquata
fancybox記事115の画像8

種播時期:苗を譲受
現在樹高:40cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

定植してから約1ヶ月半は全く動きがありませんでしたが、
ここにきて落ち着いたのか急激に新芽を伸ばし始めました。
成長のキーはやはり十分な直射日光であると思います。
非常に乾燥好きで高温が大好きという情報もありますが、
家では思ったよりも水が好きで、涼しくなってからでも
スイッチが入れば結構成長が早いなと思いました。
イマイチ育成ポイントの掴みにくいユーカリです。

●Eucalyptus uncinata
fancybox記事115の画像9

種播時期:苗を譲受
現在樹高:35cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

気づかないうちに成長していたといった感じのユーカリです。
やはり十分な直射日光が成長のキーだと思います。
日照不足だと葉が小さく育っていく傾向があります。
発芽初期の育苗は少々デリケートですが、
ある程度大きくなってからは、比較的育てやすいユーカリです。
家ではうどんこ病被害は控え目ですが、
ハダニ
には少し苦しめられました。
葉がツキヌキ状になるという話ですが、
今のところは一つも見られません。

●Eucalyptus urnigera(Glaucous Form)
fancybox記事115の画像10

種播時期:昨年冬
現在樹高:12cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

非常に成長のキーが掴みにくいユーカリです。
かなり日光が必要であると思っていますが、
あまり暑すぎるのは得意ではないという情報もあります。
家では夏季にはほとんど成長を進めることはなく、
涼しくなってからの方が圧倒的に成長が進んでいます。
またかなり乾燥を好む品種のようにも思います。
gunniiと良く似た性質を持っているようなので、
これからの成長と冬季の活動に期待しています。

●Eucalyptus viminalis ssp. viminalis
fancybox記事115の画像11

種播時期:苗を購入
現在樹高:40cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

viminalisの原種で少し茎が赤く、葉が細長いのが特徴です。
スタンダードなユーカリ管理を行っていれば、爆発的に成長します。
日照不足だと葉が薄く、うどんこ病の被害もチラホラ見られます。
aromaphloiaとは見た目も性質も良く似ており、
パッと見はほとんど区別が付かないことがあります。

●Eucalyptus viminalis ssp. cygnetensis
fancybox記事115の画像12

種播時期:苗を購入
現在樹高:40cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

こちらは茎が緑色で少し葉が丸みを帯びているのが特徴です。
文献ではssp. viminalisより少しデリケートとありますが、
家ではこちらの方が強健で爆発的に成長していきます。
このくらいの苗の間はssp. viminalisとほとんど区別が付かず、
全く同じような管理を行っています。

●Eucalyptus viridis
fancybox記事115の画像13

種播時期:昨年冬
現在樹高:25cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

十分な日光を当てていればより丈夫な株に育ちます。
最初の発芽率が非常に良いので、かなりの数の苗を抱えました。
暑い夏の間の成長が著しく、最近は少し控えめになりました。
あまり水を必要とせずに、放置していると勝手に育っていきます。
意外にうどんこ病被害にあいやすいユーカリですが、
薬をかけても余り薬害が出ることもありません。

●Eucalyptus websteriana
fancybox記事115の画像14

種播時期:苗を購入
現在樹高:35cm
鉢サイズ:6号プラスチック
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

とにかく恐ろしく水を必要としないユーカリです。
家では月に2回程度しか水遣りをしませんが、
一度も水切れでヘタったところを見たことがありません。
本当にほおっておくことで寧ろ元気に育つようなユーカリです。
(世話好きの人には少し不向きかもしれませんw)
家ではかなりうどんこ病の被害が多発していますが、
あまりうどんこ病ではダメージを受けないようで、
気にせずにどんどん新芽を展開していきます。

今年度はこれで全部です!
次は来年!一つも枯れることなく、
この冬を無事に乗り越えることができるでしょうか。

ちなみに越冬では、室内に入れるものは一つもありません。
寒さに弱いものは簡易温室で管理、後は野外で管理します。
簡易温室は寒風から守るだけのもので、
気温は野外と同じになります。

# by eucalyptus_k | 2010-11-01 01:05 | ユーカリ(栽培実績)
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今年のユーカリ育成を振り返って

今年、ユーカリの種を大量に播いて、
そして、成長の季節が、あと数ヶ月で終わります。

春に種を播いたものの中で
一番大きくなったものが1m程度
一番成長が遅かったものが6cm程度です。

ユーカリを育ててみて思ったのは、
思ったよりたくさんの日光と
少し強いくらいの空気の流れが大切だと感じました。

この2つはマンションのベランダという環境では
一番確保するのが難しい要素ですから、
それはそれは苦しみながら学びました。

今年はもう1つ、実家の親父の協力を得て、
車で5分程度離れた、一軒家の実家の庭でも
ユーカリの育成を試験的に行ってみました。

まず、家のベランダですが、
通常の一般的なマンションのベランダと異なり、
完全に風を通さない高さ120cm程度の石壁で囲われています。
そのため、冬は暖かく、強風も遮ることができる反面、
湿気がこもりやすく、特に下方での空気の流れがありません。
そこに、洗濯物を干すわけですから、
かなり湿気がこもり、ムンムンの状態となります。

また、上の階が大きく前方にせり出しているため、
台風級の横殴りの雨が降らない限りは、
雨の日でも余裕で洗濯物を干すことができます。
これは、日照がその分悪くなることを意味します。

太陽の高い季節(4~7月)は、
ベランダの1/3程度に西日が当たるだけ、

太陽の中程度の高さの季節(2~3月・8~9月)は、
ベランダ全体に4時間程午後の日差しが当たり、

太陽の低い季節(10月~1月)は、
ベランダの半分程度に2時間程午後の日差しが当たります。

最高で4時間/日程度の直射日光となるため、
ほぼ、半日陰の環境ということになります。

この環境はユーカリにはかなりよろしくありませんでした。
ある程度の樹高が稼げればそれだけ日照を得ることができますが、
背の低い苗ほど、日照が悪くなるという厄介な環境です。

この湿気のこもった、日照の悪い環境でも
良く育ってくれたユーカリは下記の品種です。
robusta/camphora/rudis/bridgesiana
citriodora/scoparia/gunnii/staigeriana
crenulata/goniocalyx/grandis/nova-anglica
aromaphloia/melanophloia

湿気に強かったり、日陰に強い品種ばかりです。
これにneglectaを足した品種が、
日本に合って、日陰でも育つ品種といえると思います。
そのまま、栽培難易度が簡単だとも考えられるでしょう。
トップ3はrobusta/citriodora/bridgesianaです。

一方、著しく生育の悪かった品種は下記です。
kruseana/albida/crucis/rhodantha
macrocarpa/polybractea/lehmannii/tetragona
Moon Lagoon/forrestiana/tetraptera/gillii
pachyphylla/torquata/caesia/uncinata/decipiens

ほとんどが中央~西オーストラリアの品種で
高温・乾燥・強い日差しを好む品種ですね。
結論としてこれらの品種をベランダで育てることは
かなりの力技だなあと思わされました。
ワースト3はtetragona/Moon Lagoon/albidaです。
tetragona/Moon Lagoon
半年で6~10cmしか成長しませんでした。

そして下記は比較的日本でもメジャーですが、
意外にも家では全然奮わなかった品種です。
cinerea/pulverulenta/perriniana/viminalis/morrisbyi
glaucescens/parvula/cordata/leucoxylon/radiata

生育が遅いこともありますが、
何よりも病気がちで株自体の元気がないものが多いです。
湿度が高く、日光が不足しており、
何よりも空気の動きがないのが一番の要因かなと思っています。

次に家の実家の庭ですが、
ここは比較的広いオーブンスペースの庭です。
太陽の一番高い季節のみ、
11時くらいまで少し日陰が生じますが、
それ以外の季節は終日直射日光がガンガンに降り注ぎます。
また、実家の前が学校のグラウンドのため、
かなり風通しが良いのも特徴です。

ここではベランダとは異なり、
下記の品種が非常に良い生育状況となりました。
pulverulenta/perriniana/kruseana/albida
crucis/macrocarpa/tetragona/tetraptera
pachyphylla/torquata/caesia/uncinata
gillii/orbifolia/camphora/aromaphloia
melliodora/erythrocorys

特に西オーストラリア品種の成長の良さが尋常ではありません。
macrocarpaなどが別品種の如く、高速で大きくなっていきます。
また、葉の硬さと葉の大きさが全く違います。
ベランダのものと比べてみると、別品種のように違います。

ところが逆に、下記の品種は生育が著しく悪く、
葉焼けや枯れが多発してしまいました。
gunnii/crenulata/scoparia/sturgissiana
melanophloia/nitens/lehmannii/smithii
delegatensis/cladocalyx nana/radiata


最後に、ベランダでも実家でも、
イマイチ実績の上がらなかった品種があります。
Moon Lagoon/radiata/delegatensis/cordata
lehmannii/forrestiana/leucoxylon

ここには私が掴み切れていない何かがあるのでしょう。
これらの品種の成長の鍵を掴むことも
次年度の大きな目標になると思います。

日々学びの連続ですね。。。
好奇心と探求心は尽きません。

# by eucalyptus_k | 2010-09-24 00:22 | ユーカリ(栽培実績)
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