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ユーカリの名前について

ユーカリに限らずですが、
学名・英名・和名・商品名など様々な呼び名があります。

特にユーカリの場合、
日本にはほとんど存在しない品種が多いので、
英名がそのまま和名になっているものや、
和名がそもそも存在しないものもあります。

例えば、Eucalyptus cinereaの場合、

[学名] cinerea
[英名] Silver Doller Gum / Argyle Apple / Mealy Stringybark
[和名] ギンマルバユーカリ
[商品名] シルバーダラーユーカリ etc.

といった感じになります

英名はともかくとして、和名は非常に曖昧です。
そのため、本ブログではあまり使用しないか、
「銀丸葉ユーカリことcinerea」と言ったりしています。

試しに近くのホームセンターや園芸店で
「銀丸葉ユーカリ」と注文してみてください。
恐らく十中八九、gunniipulverulentaが届くでしょう。

このようにユーカリの場合、
和名なんてあってないようなものです。

一部、レモンユーカリユーカリノキだけは、
比較的日本に根付いた和名と言えます。


色々な名前が交錯すると
私でもややこしいと思う程なので、
基本当ブログでは学名を使用するようにしています。

また学名の読み方には、極力cinerea/macrocarpa等の
アルファベット表記を使用するようにしています。

この学名というのは、
ラテン語ギリシャ語を元に付けられています。

そのため、macrocarpa
マクロカーパと読むのは間違いで、
正しくはマクロカルパという読みになります。

ただその販売者が、
これはマクロカーパという商品名なんだ!
と言い張った場合にはそれで通ってしまうので、
あくまでも正式な学名の読みが
マクロカルパということしか言えないのです。

他にはcypellocarpaというユーカリがあります。
このユーカリは当初様々な読みが交錯していました。

私も最初はシペロカルパだと思っていましたが、
サイペロカルパではないか?と言われたこともあります。

それで調べてみた結果、
ギリシャ語のカップという意味の
キペロという単語が語源になっているので、
正しくはキペロカルパということがわかりました。

他にも正しいとわかっているものでは、

[albopurpurea]
アルボパープレア ×
アルボプルプレア○

[nitens]
ナイテンス ×
ニテンス ○

などがあります。


人名や地名が元になっている品種があります。
これは一体何語で読むのが正しいのか、
正直全くわかりません。

[archeri] アーチェリー氏発見
アーチェリ? アルチェリ?

[woodwardii] ウッドワード氏発見
ウッドワルディー? ウッドワーディー?

[kybeanensis] カイビーン付近に生息
キベアネンシス? カイビーネンシス?

[lane-poolei] レーンプール氏発見
ラネプーレイ? レーンプーレイ?


こんな感じで困惑しますので、とにかく
アルファベット表記をするようにしています。

学名の語源を調べる資料自体はあるので、
一度時間があったら、
再編集してみようかなとも考えています。

ぶっちゃけ私自身も日本語読みは
間違っているものがたくさんあると思います。。。

ピックアップしてみるだけで、

[urnigera]
アーニゲラ×
恐らくウルニゲラ

[urna]
アーナ
恐らくウルナ

[orbifolia]
オービフォリア×
恐らくオルビフォリア

[campaspe]
カンパスプ×
恐らくカンパスペ

[cladocalyx]
クレイドカリックス×
恐らくクラドカリックス

[sturgissiana]
スタージシアナ×
恐らくストゥルジシアナ

などなど...トホホ...

# by eucalyptus_k | 2015-08-06 19:04 | ユーカリ(品種知識)
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ユーカリの発芽と事前処理

ユーカリはオーストラリアの各所に生息し、
暑いのが好きなものから、寒いのが好きなもの、
湿潤を好むものから、乾燥を好むものまで
本当に多種多様な品種があります。

その中でも特に寒いのが好きな品種で、
高山や純高山に生息しているような品種には、
上手く発芽をさせるために、
コールドトリートメント(冷却処理)
必要とする品種がいくつかあります。

この処理は、収穫仕立てのタネでもない限り、
大概は冷蔵庫などの中で長期保管されていますから、
全く行わなくても発芽ゼロということは滅多にありません。

私も数株程度確保できればいいので、
この処理をしっかりと行うようなことは滅多にありませんが、
商用などで、より多くを発芽させるためには、
この処理を工夫する必要がありそうです。

先年の秋口に下記のタネを播きました。
Eucalyptus kybeanensis
Eucalyptus glaucescens(Mallee)

glaucescensについては、
以前から育ててはいますが、
珍しいMallee(灌木)タイプのものが
新たに手に入ったので新しく播きました。

これらの品種は、比較的長い
コールドトリートメントを必要とする品種です。

どちらももちろん購入した時点で
収穫仕立てではないでしょうから、
そのまま何もせずに播きました。

私は5.5cmの小さなポリポットに
少しタネを播くくらいですが、
それでも発芽率の良いものであれば、
数えられないほど発芽することがあります。

上記の品種の結果としては、
kybeanensisがわずか3株、
glaucescensが4株という結果でした。

これは信じられないくらい悪い率です。

どちらも寒さにはとても強い品種なので、
そのまま屋外放置で育てながら、
冬を超えて、最近暖かくなってきてから、
そのポットの状態を見てみました。

すると!
信じられないくらいたくさん発芽しています!

恐らく、冬季屋外放置(水は切らしません)で
天然のコールドトリートメントが成立したのでしょう。

趣味で育てているような人は、
少し冷蔵庫でそのままタネを保管してから播けば、
発芽率は悪くとも、それなりに発芽するものです。

冷蔵庫でそのまま保管するという方法は
簡易コールドトリートメント
とでも言ったところでしょうか。

ところが実際の正式なコールドトリートメントは、
タネにしっかりと吸水を行いながら、
指定期間冷蔵保存するというのが正しいのです。

一例として、公開されているやり方としては、
湿らせた不織布などにタネを包み、
容器に入れて、冷蔵庫などで指定期間保管します。
不織布が乾いたら適宜湿らせていきます。

下記は一般的にトリートメントが必要とされている品種です。
確かにcoccofera/pauciflora/nitens/delegatensisなどでは、
冬を超えてから大量に発芽したということが何度もありました。

※期間は必要とされているトリートメントの期間です。
※☆のついている品種ではトリートメントの重要度は低いです。
※あくまでも一例で他にもあります。

Eucalyptus serraensis ... 6週間
Eucalyptus aggregata ... 4週間☆
Eucalyptus coccifera ... 6週間
Eucalyptus crenulata ... 6週間☆
Eucalyptus cypellocarpa ... 1週間程度☆
Eucalyptus dalrympleana ... 4週間☆
Eucalyptus delegatensis ... 8週間から冬季中
Eucalyptus glaucescens ... 6週間
Eucalyptus globulus ... 3週間☆
Eucalyptus gregsoniana ... 4週間
Eucalyptus johnstonii ... 4週間
Eucalyptus kybeanensis ... 4週間
Eucalyptus melliodora ... 3週間☆
Eucalyptus moorei ... 5週間☆
Eucalyptus nitens ... 4週間
Eucalyptus obliqua ... 4週間
Eucalyptus ovata ... 6週間
Eucalyptus pauciflora(亜種含む) ... 6週間以上
Eucalyptus perriniana ... 4週間
Eucalyptus pulverulenta ... 4週間☆
Eucalyptus radiata ... 2週間程度☆
Eucalyptus regnans ... 4週間
Eucalyptus rodwayi ... 4週間☆
Eucalyptus rubida ... 4週間☆
Eucalyptus subcrenulata ... 4週間
Eucalyptus tenuiramis ... 4週間
Eucalyptus vernicosa ... 6週間

多くの苗がちゃんと必要な人は、
コールドトリートメント
しっかりと行った方が良さそうですが、
気長に育てている趣味レベルの人は、
秋口にタネを播いて、水を切らさないように
そのまま越冬すれば春にはたくさん発芽しているでしょう。

この真性のコールドトリートメントですが、
保管状態や場所が悪いと、
そのままタネが腐ってしまうこともあるので、
少し気をつけてくださいね。

# by eucalyptus_k | 2013-03-26 12:21 | ユーカリ(栽培知識)
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また懲りずに新しいタネを播きました!

また懲りずに新しい品種に手を出しました。
ここまで!ここで終了!と思っても、
なかなか終了できないのがマニアです。。。

もうベランダには150種は間違いなくあります。
恐らく、そろそろ一人で管理できる範囲は
超えてきているようにも思います。

毎朝夕、1時間程度時間をかけて、
水遣りやチェックを行っていますが、
さすがにこれだけあるとエラーも出します。

先日の植え分け失敗のgunniiもそうですが、
aromaphloiaなども枯らせてしまいました。

また今はglobulus ssp. maidenii
かなり危ない状況になってきています。

このあたりのユーカリは、
あまり心配のいらない部類のユーカリなので
余計に管理が雑になってしまい
このようなことになってしまいます。

逆に難易度の高い、西AZのユーカリは
忘れずにしっかりチェックしているので
至って元気に成長しています。

新しいユーカリも難易度の高いものはそれほどないので、
チェック漏れがないように気をつけたいところです。

Eucalyptus albens(白銀ハート葉でpolyanthemosに類似)
Eucalyptus dealbata(白銀ハート葉でpolyanthemosに類似)
Eucalyptus glaucescens(malleeバージョン)
Eucalyptus leptopoda(西AZの糸葉ユーカリ)
Eucalyptus leptophylla(タネが違ったので仕切り直し)
Eucalyptus kybeanensis(緑の映える小さな葉の低木ユーカリ)

そして既存の仕切り直し

Eucalyptus gracilis(今度はうまくいきそう!)
Eucalyptus dolichorhyncha(タネが悪いのか不調・・・)
Eucalyptus gunnii ssp. gunnii(枯れたので仕切り直し)

今年は越冬サイズまでが限界でしょうが
来年はその雄姿が拝めるでしょうか。

楽しみ楽しみ{#音符}

# by eucalyptus_k | 2012-08-11 00:07 | ユーカリ(栽培実績)
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