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【ユーカリ紹介-55】
ユーカリ・メリオドラ (Eucalyptus melliodora)

続きまして第55回目は
現地ではとてもありふれたユーカリで
街路樹などの定番品種としても有名。
とても香りの良い花と豊富な蜂蜜が特徴の
ユーカリ・メリオドラです。

◎ユーカリ・メリオドラ
【学名:Eucalyptus melliodora】
【英名:Yellow Box / Honey Box / Yellow Ironbox】
fancyboxメリオドラ(Eucalyptus melliodora)の画像1

fancyboxメリオドラ(Eucalyptus melliodora)の画像2

このmelliodora
日本ではまず見かけることはありませんが、
現地では非常に幅広い地域に自生しており、
とてもありふれた親しみのあるユーカリです。

melliodoraの花自体はアイボリーの良くある花ですが、
とてもたくさん花を咲かせることが特徴です。

また、その花がとても甘く良い香りがすること、
そして、その花にはとても蜂蜜が豊富で、
蜂蜜の収穫用にも利用されていることから、
現地ではハニーユーカリなどと呼ばれることがあります。

学名のmelliodoraもその特徴から名づけられたもので、
蜂蜜と花の甘い香りという意味になります。

とても魅力的な特徴ですが、少し残念なのは、
melliodoraは、ユーカリでは比較的大型の
30m級の立派な樹木に成長するというところです。

恐らく、melliodoraの魅力的な花を咲かせるには、
最高樹高30mというところを考えると、
鉢植えでは難しく、広い場所での地植えが必要になるでしょう。

ただ、花自体は数も多く、とても咲きやすい品種なので、
とても広い庭のある方ならば、大型シンボルツリーとして
面白い特徴を持ったユーカリになると思います。

fancyboxメリオドラ(Eucalyptus melliodora)の画像3

基本的にユーカリの花は蜂蜜を多く含むものが多く、
melliodoraは特にその量が豊富ということですので、
ミツバチや時にはスズメバチが多く飛来します。
地植えする場合には少し注意が必要かもしれません。

そんな魅力満点のmelliodoraですが、
見た目は比較的特徴のない、
良くあるユーカリの外観をしています。

fancyboxメリオドラ(Eucalyptus melliodora)の画像4

葉は比較的幅があり、丸みのある、
槍の先のような形をしています。

fancyboxメリオドラ(Eucalyptus melliodora)の画像5

また葉の葉脈に特徴があり、
葉の周囲を縁取ったような葉脈が目立ち、
茎は基本的に四角形の角ばった形をしています。

あまり日光の当たらない場所で育てると
冒頭の写真のように緑色の強い葉になりますが、
良く日光に当てて育てた葉は、
下の写真のように、エメラルド色が強くなり、
比較的美しい銀葉に育ちます。

fancyboxメリオドラ(Eucalyptus melliodora)の画像6

melliodoraは非常に良く剪定に反応するユーカリです。
そのまま切らずに育てると、大型品種ですから、
真っ直ぐに樹高を伸ばすことに集中します。

ところが早いうちから適宜剪定を行っていると、
脇芽をたくさん出して、こんもりとした樹形になります。

大型樹木のユーカリは、
樹高を伸ばすことだけに必死の品種が多いのですが、
melliodora脇芽をたくさん出す性質を持っています。
そのため、鉢植えで美しい樹形に仕立てながら
育てていくユーカリとしても最適です。

そんなmelliodoraの育て方ですが、
性質は非常に強健で成長も激しく、
cinereaなどのメジャーなユーカリと
同じような管理で問題なく育てることができます。

個人的にはgunniicinereaなどよりも
melliodoraはさらに強健で、
栽培は容易であると感じています。

gunniiなどのユーカリは、
夏の高温多湿に少し弱いという特徴がありますが、
melliodoraは暑さにもとても強く、
高温障害の症状が出たことは一度もありません。

そのmelliodoraの強健な性質に信頼を置いて、
今年の夏は、我が家で最も過酷な場所である、
クーラー室外機のななめ前に置いていました。

我が家のmelliodoraは既に180cm近い樹高があるため、
クーラー室外機の熱風をガンガンに浴びていましたが、
特に目立った傷みはありませんでした。

melliodoraのメインの成長時期は、
真夏はそこまで大きな動きはありませんが、
polyanthemosなどと同じように、
比較的高い気温の季節をメインに成長します。

またmelliodoraの生息地の降雨量は、
日本の少し雨の少ない場所と同じ程度なので、
cinereaなどよりもさらに過湿に強く、
暖かい季節はかなりの水食いになるので、
水切れには注意が必要になります。

耐陰性もかなりのものがあり、
半日陰以下でも育てることはできますが、
その場合は徒長しやすく、
葉の白銀色が出ずに濃い緑色の薄い葉になります。
また、そのような貧弱な葉には
うどんこ病の被害が出ることもあります。

とはいえ、精油にミント系の成分が含まれているため、
病害虫にはかなり強い方です。
ただ一つ、我が家ではハダニによる被害が
比較的激しいユーカリになっています。

ただし、melliodoraの成長自体はとても激しく、
ハダニ被害が出るのは、
日光のあまり当たらない下の方の貧弱な葉だけです。
上の方の日光に良く当たった丈夫で分厚い葉には、
ほとんど被害が出ることはないので、
毎年そこまで大きな心配はしていません。

melliodoraの耐寒性ですが、
東AZの中ではそこまで高い方ではありませんが、
それでも地植えの成樹で-9℃程度までは大丈夫です。

polyanthemosが育てられる場所であれば、
屋外越冬は問題なく、さらに安心してできると思います。

大阪の冬くらいでは、葉の周囲が少し赤くなる程度で、
大きな葉痛みが起こったりするようなことはありません。

冬には新芽の部分が真っ赤に紅葉するので、
エメラルドの葉と新芽の赤がとても美しく見えます。

melliodoraはほとんど弱点のないユーカリですので、
あまり枯れる気のしない、とても育てやすいユーカリです。

気になるmelliodoraの香りですが、
シネオール系の香りをベースに、
ミント系の少し甘みのある香りが強くします。
総合的には甘みのある爽快なユーカリの香りです。
gunniiの香りをさらに心地よく甘くしたような感じです。

香り自体はそこまで強くはありませんが、
とても魅力的で、現地では香りを楽しむ切枝として、
それなりに高い評価を得ているようです。

香りはとても良く、香りの強さ的にはギリギリで
香りを楽しむユーカリとしても活用できそうです。

fancyboxメリオドラ(Eucalyptus melliodora)の画像7

melliodoraはパッと見はあまり特徴がなく、
外観だけでは、少しPRのしにくいユーカリです。

ところが、とても強健で育てやすいところや、
脇芽を出す性質が強く、樹形を調整しやすいところ、
たくさんの甘い香りのする花と豊富な蜂蜜など、
隠された魅力がとても多いユーカリでもあります。

日本ではまず見かけることはないmelliodoraですが、
現地ではとてもメジャーなユーカリですから、
タネを手に入れるのは容易で比較的安価でもあります。

育苗難易度も低く、育苗初心者にも最適です。
実はこの写真のmelliodoraは、冬季の室内でタネを播き、
そのまま、冬季の室内で越冬して、
翌年の春に大きく成長を進めた株です。

そのように、あらゆる管理にも対応できるほど、
育苗初期から育てやすいユーカリです。

もし興味のある方がいらっしゃったら、
タネの販売先をご紹介しますよ♪

隠された魅力満載のmelliodora
興味があったら育ててみませんか?

------------------------------
<栽培難易度:A>
香良さ:★★★★
香強さ:★★★
成長力:★★★★

要水分:★★★★
耐過湿:★★★★
耐水切:★★
耐日陰:★★★
耐移植:★★★
耐寒性:★★★★
耐暑性:★★★★
耐病虫:★★★
------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2012-11-29 10:44 | ユーカリ紹介
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タネ播きの適期・適温

最近色々とタネを播いていて
わかってきたことがあります。

当たり前と言えば当たり前なんですが、
ユーカリは様々な気候帯に生息し、多種多様ですから
それぞれの品種に最適なタネ播きの適期・適温があります。

良く最高気温が20℃を上回る季節が適期と言われますが、
これは全ての平均値のような感じです。

ちなみに私の環境でのお話ですので
ご参考までによろしくお願いします。

1. ニューサウスウェールズ州のユーカリ
------------------------------------------------------------
日本で良く見かけるユーカリが多い地域です

主なユーカリは下記の品種です。
cinerea/pulverulenta/bridgesiana/nicholii/polyanthemos
viminalis/globulus ssp. bicostata/scoparia/rubida
parvula/viridis/melliodora/sideroxylon/punctata

これらは一般的に良いと言われている季節で、
関西や関東の暖地ではゴールデンウィークが終わった頃
もしくは9月下旬くらいの季節が最も最適です。

気温的には最低気温が15℃を上回り、
最高気温が20~25℃くらいの季節です。

ただこのグループのユーカリは
比較的あらゆる気候帯に対応でき、
それ以降のさらに暑い季節や少し寒い季節でも、
ある程度の数を発芽させることも可能です。

ただ、もちろん冬季の屋外での発芽は難しく、
真夏の最も暑い時期には発芽率だけでなく、
発芽後の生育もイマイチになってきます。


2. ビクトリア州/タスマニア島のユーカリ
------------------------------------------------------------
ビクトリア州だけでなく、ニューサウスウェールズ州の
南部や南部内陸部のユーカリ、その他の地域の
高山生息種などもこのグループに含まれます。

主なユーカリは下記の品種です。
gunnii/archeri/globulus ssp. globulus/globulus ssp. maidenii
perriniana/urnigera/crenulata/glaucescens/camphora
aromaphloia/tenuiramis/risdonii/morrisbyi/cordata
delegatensis/smithii/cypellocarpa/ovata/pauciflora
coccifera/goniocalyx/sturgissiana/cephalocarpa
dalrympleana/dives/nitens/neglecta/nova-anglica
polybractea/radiata/regnans/subcrenulata
brookeriana/kitsoniana

どちらかというと、暑さに弱いユーカリが多いです。

これらは1のグループよりもさらに涼しい時期で
関西や関東の暖地では4月上旬くらいからと、
10月中旬~11月くらいの季節が最も最適です。

気温的には最低気温が10℃程度まで下がり、
最高気温が20℃いくかいかないかくらいの季節です。

グループの中でも色々と差があり、
例えば、globulus ssp. globulus/goniocalyxなどは
1のグループと同じように暖かい時期でも発芽率が良く、
逆にglaucescens/tenuiramis/risdonii/delegatensis
pauciflora/coccifera/dalrympleana/nitens/regnansなどは
気温が上がり過ぎると全く発芽しないこともあります。

これらの品種は真夏などにタネを播くと
全く発芽しないか、発芽しても極めて生育が悪く、
立ち枯れてしまう苗が多くなります。

また特に涼しい環境を好む品種では、
真夏にタネを播いても発芽は完全ゼロとなり、
10月に入り、忘れた頃に続々発芽し出す
といったようなことが起こります。

このグループのユーカリは、
冬季の室内で発芽を試みると、
極めて良い発芽結果が得られています。

冬季室内の温度や湿度の状態が
これらのユーカリの発芽に良く合っているようです。

ただし、そのような場合でも、
冬季室内で栽培し続けると、苗が徒長し、
生育が悪くなるので、ある程度発芽したら
とっとと屋外に出してしまう方が良いです。
※どれも耐寒性は高いので安心です。

一部の、特に高山部に生息し、且つ湿潤を好む
glaucescensdalrympleananitensなどは、
冬季の室内でもかなり良い状態で育苗できることがあります。

ただし、これは半日~終日直射日光の当たるような
明るい南側の窓辺限定でのお話です。


3. サウスオーストラリア州沿岸部のユーカリ
------------------------------------------------------------
アデレード周辺からカンガルー島付近に生息しているユーカリです。

主なユーカリは下記の品種です。
leucoxylon/cladocalyx/albopurpurea
fasciculosa/calycogona


これらは1と2のちょうど間くらいの季節で
関西や関東の暖地では4月中旬くらいからと、
10月上旬~11月初旬くらいの季節が最も最適です。

気温的には最低気温が15℃より低くなる日が何日かあり、
最高気温が20℃を少し超えるくらいの季節です。

このグループのユーカリは少し暖かい季節や、
さらに涼しい季節の発芽にも幅広く対応することができます。

ところが真夏にタネを播くと、発芽率こそ悪くないのですが、
その後の生育が極めて悪くなるという特徴があります。

また梅雨時期の育苗の調子があまり良くないので、
春は少し涼しめの時期に少し早めのタネ播きを行い、
秋は少し暖かめの時期にタネを播くのが良いです。


4. クイーンズランド州のユーカリ
------------------------------------------------------------
クイーンズランド州だけでなく、ニューサウスウェールズ州の
北部や北部沿岸部のユーカリなどもこのグループに含まれます。

主なユーカリは下記の品種です。
citriodora/staigeriana/melanophloia/camaldulensis
maculata/muelleriana/tereticornis/robusta
grandis/coolabah


どちらかというと、寒さに弱いユーカリが多いです。

これらはかなり暖かく湿潤な季節を好み
関西や関東の暖地では5月下旬くらいからと、
梅雨時期~初夏と晩夏の季節が最も最適です。

気温的には最低気温が20℃を超えだし、
最高気温が30℃に届くかどうかくらいの季節です。

一部の品種では、あまりにも暑い季節には
発芽率が低下するものもありますが、
基本的には真夏の半日陰での発芽も上々です。

逆にあまりにも温度が下がってきて、
最高気温が20℃を下回る季節になると
極めて発芽率が悪くなります。

これらのユーカリは一様に湿潤を好むため、
冬季の室内でもかなり良い状態で育苗できることがあります。

ただし、これは半日~終日直射日光の当たるような
明るい南側の窓辺限定でのお話です。


5. ウェストオーストラリア州のユーカリ
------------------------------------------------------------
西オーストラリアだけでなく、サウスオーストラリア州の内陸部、
ノーザンテリトリーの南部など砂漠地帯のユーカリなども
このグループに含まれます。

主なユーカリは下記の品種です。
全ての西AZのユーカリ/pachyphylla/gamophylla/gillii
leptophylla/socialis/oleosa/pimpiniana/gracilis

これらは最も暖かい季節を好み、
関西や関東の暖地では梅雨明け後の初夏から
真夏や晩夏の季節が最も最適です。

気温的には最低気温が20℃を完全に超えて、
最高気温が30℃を超えるような季節です。

一部の品種では、あまりにも暑い季節には
発芽率が低下するものもありますが、
基本的には真夏の半日陰での発芽も上々です。

西AZの沿岸部の非常に穏やかな気候の地域に属する
lehmanii/pleurocarpa/pachyloma/preissianaなどは
1のグループと同じ季節での発芽もOKです。

逆にrhodantha/macrocarpa/gamophyllaなどの
暑い砂漠地帯に生息するユーカリは
最低気温が25℃を超えるような暑い季節が最も良く、
1のグループのような少し涼しい季節には
発芽率がかなり悪くなります。
※特にrhodanthaは顕著です。

どれも乾燥を好み、梅雨時期の管理が困難なため、
私は梅雨明けと同時にタネ播きを開始しています。


今回は大雑把にグループ分けしたため、
かなりざっくりとした情報になっていますが、
実際にはそれぞれのグループ内でも
非常に微妙な差が発生しています。

タネ播きにチャレンジする方は
ぜひ参考にしてみてください!{#グッド}

# by eucalyptus_k | 2012-11-06 14:22 | ユーカリ(栽培知識)
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ハダニの被害

私がユーカリ栽培を始めてから
ずっと課題になっているのが
うどんこ病ハダニの対策です。

これは風通しと日照の悪いベランダ園芸では
つきものの障害となっていますが、
我が家では株数も150以上とかなりあるので、
かなり深刻な問題になっています。

うどんこ病については、
枯死につながるようなことは滅多になく、
ある程度、株の生命力を上げることと、
生育が進むことで、防げる部分はあるのですが、
ハダニに関しては、依然として深刻です。

まず、我が家のベランダは全く雨がかからないことと、
夏季はクーラーの室外機の影響もあって、
非常に乾燥が進みます。

これは、ユーカリの栽培環境としては
乾燥気味で決して悪いことでもないのですが、
一方でハダニの好む環境を作り出してしまいます。

150cmもの株が、てっぺんを残して、全部やられてしまい、
今の時期、マトモな葉がほとんど残っていない。
そんなことが毎年恒例となっています。

中にはハダニに全て葉をやられてしまい、
それが起因となって、枯死してしまった
1m程度の株もいくつかあったりします。

自然由来の禁忌剤やシャワーによる散水では
とてもではないですが対処できません。

ニッソランというハダニの卵を殺す
少々強い薬を播くことで、かなり被害は抑えられますが、
とても強い薬ですし、狭いベランダで撒くと
散布している私でさえも、少々気分が悪くなるます。
また、相応に薬害も出るので、なかなか頻繁に撒こうとは思えません。

また散布を行うと、初夏~冬までは
ほぼハーブ利用は不可能になってしまいます。

小規模の発生であれば、何とかできるのでしょうが、
恐らく、大発生を上回るレベルの発生率です。

横に置いてあるパセリや、
下手をするとアロエまで被害を受ける程です。

日本は比較的湿潤な気候のため、
雨の当たるオープンスペースでユーカリを育てている場合、
滅多にハダニの被害が深刻になることはありませんが、
降雨量が少なく、非常に乾燥している
ヨーロッパや現地オーストラリアでは、私と同様に
ハダニは深刻な被害をもたらす障害となっているようです。

経験者の皆さま!
何か良い方法はないものでしょうか・・・。


【被害状況の一部】

Eucalyptus morrisbyi(200cm)
写真では分かりにくいですが、
全体がやられてマトモな葉は皆無です。
上の方の葉もカスリ状になっています。
fancybox記事234の画像1

Eucalyptus smithii(160cm)
太陽の当たりにくい下葉は酷いものです。。。
fancybox記事234の画像2

Eucalyptus dalrympleana(100cm)
場所的に散水しやすく、散水しまくったので、
今年はかなりマシな方です。
fancybox記事234の画像3

Eucalyptus rubida(120cm)
これも日の当らない下葉は酷い有様です。
fancybox記事234の画像4

Eucalyptus bridgesiana(80cm)
毎年葉がほとんどなくなるほどに酷い被害が出ますが、
今年は場所の都合で散水しまくって若干マシです。
fancybox記事234の画像5

Eucalyptus globulus ssp. bicostata(150cm)
被害の出にくい品種のはずでしたが、
油断していたら、最も酷い状況になっていました。。。
不思議と近くのssp. globulusは被害なしです。
fancybox記事234の画像6

Eucalyptus melliodora(170cm)
毎年酷い品種ですが、今年は背丈が伸びて、
直射日光に当たっただけマシでした。
fancybox記事234の画像7

Eucalyptus rudis(170cm)
毎年そこまで酷くない品種のはずでしたが、
油断していたら、下葉を酷くやられていました。
fancybox記事234の画像8

これは被害のほんの一部です。
この写真を取る間だけで、指で潰しまくって、
指先が真っ赤になりました。。。{#困り}

# by eucalyptus_k | 2012-10-08 13:33 | ユーカリ(栽培知識)
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ユーカリ酒を仕込みました

ブログには中々書けていませんが、
かなり多くの品種でユーカリ茶を飲みました。

メジャーなglobulus/robustaから、
マイナーなwebsteriana/aromaphloiaまで。
どれも特徴があってとっても美味です。

そして、今回はやっと!
念願のユーカリ酒を仕込みました!

fancybox記事153の画像1

作り方はホワイトリカーに
良く洗って水分を落としたユーカリの葉を入れ、
氷砂糖を入れるという
果実酒と全く同じ作り方です。

今回は”珍しく”協力的な同居人様
大変ご尽力をいただきました@@!

今回仕込んだ品種は全10種!
私の興味で選んだのではなく、
伸び放題で剪定を必要とする品種から選びました><;

------------------------------------------------------------
Eucalyptus globulus ssp. globulus
Eucalyptus camaldulensis var. camaldulensis
Eucalyptus viminalis ssp. cygnetensis
Eucalyptus smithii
Eucalyptus grandis
Eucalyptus melanophloia
Eucalyptus tenuiramis
Eucalyptus rudis
Eucalyptus melliodora
Eucalyptus crenulata

------------------------------------------------------------

一ヶ月以上経ったら
葉を取り除いて飲むことができるようです。

fancybox記事153の画像2

どんな味がするのでしょうか?
楽しみ楽しみ~

# by eucalyptus_k | 2011-08-11 20:29 | ユーカリ(茶・酒)
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ユーカリの耐寒性

遂に大阪でも寒い日が連続でやってきました。
局地的な気温や計測器の情報では、
私の住んでいる周辺の最低気温は-1℃~-2℃。
家のベランダの囲われたゾーンで0~2℃となっています。

ところがこの数日はマンションの12階ということで、
地上に比べて恐ろしく風が強く、半ば軽い台風の如く。
風当たりの強い場所にポット苗を置いておくと、
支柱ごと根こそぎ引き抜かれてしまうといった状況です。

ベランダで作業をしているときに
突風に合うと一瞬息ができなくなり、
まっすぐ立っていることさえ困難になります。
また、スキーウェアを着ていないと作業が出来ないほどの寒さです。
他のお宅から折れた枝や洗濯物、
ラベルなどがどんどん飛んできます。
ちなみに耐寒温度をリンケ耐寒温度に基づいて計算してみると、
-8~-12℃くらいあることが分かりました。。。

寒いだけなら多分大丈夫なのでしょうが、
この異様に強い寒風で相当参っているものがあるようです。
ホームセンターで安売りしている簡易温室に入れてあるものは、
耐寒性のない品種で1cm程度の双葉でもピンピンしています。
もちろん温室は無加温で気温はほとんど外と変わりません。
風だけはほぼ完全にシャットアウトできています。

こんな中で、ヘタるユーカリ、
ピンピンしているユーカリと様々です。
今のユーカリの状況を自身の記録も含めて載せます。
もしよろしければご参考にしてください。

-------------------------------------------------------------
最低気温:0~2℃
瞬間最大風速:10m以上(突風時は直立困難な状況)
耐寒温度:-8~-12℃ ※リンケ体感温度による
霜:軒下のためほぼなし
-------------------------------------------------------------

<野外では退避措置が必要なもの>
●Eucalyptus camaldulensis(40cm)
(新芽が完全に萎れる、素焼き鉢で土の量が少なめ)
→簡易温室退避で問題なし
耐寒性はかなりあると思っていましたが、
新芽が寒風にめっきり弱いようです。
先端10cmくらいが完全に萎れてしまいます。

●Eucalyptus gamophylla(18cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
実家の庭の50cm程度の株は全然元気なので、
25cmを超える程度までは防寒対策が必要かもしれません。

●Eucalyptus polybractea(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
まだ幼いことが大きな要因かもしれません。
気温がもう少し高くても、とにかく風に弱いです。

●Eucalyptus forrestiana(10cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
かなり小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。

●Eucalyptus pachyphylla(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。


<耐寒性低めでも簡易温室では問題のないもの>
※野外吹きっさらしではどうなるか不明です。
●Eucalyptus decipiens(25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus pruinosa(15cm)
●Eucalyptus rudis(45cm)
→葉が固くなりますが、痛みはなし

●Eucalyptus pleurocarpa(15cm)
●Eucalyptus extrica(15cm)
●Eucalyptus erythrocorys(30cm)
●Eucalyptus pachyloma(5cm)
→新芽が赤くなりますが、痛みはなし

●Eucalyptus macrocarpa(15~25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus rhodantha(5~15cm)
●Eucalyptus uncinata(45cm)
●Eucalyptus accedens(1.5cm)
→全く痛みなし


<葉に少し痛みはあるが株自体は元気なもの>
●Corymbia citriodora(120cm)
→葉が少し焼け、赤くなっているが新芽も何とか無事


<寒風に少しだけヘタるが耐えきれるもの>
●Eucalyptus globulus(20~45cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus polyanthemos(30~40cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus muelleriana(20cm)
●Eucalyptus websteriana(25cm)
●Eucalyptus smithii(20cm)
●Eucalyptus albopurpurea(30cm)
●Eucalyptus melanophloia(50cm)
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'(20cm)
●Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(15cm)
→夜間に少し葉がヘタるが昼には復活

●Eucalyptus melliodora(40cm)
●Eucalyptus kruseana(35cm)
●Eucalyptus sideroxylon(20cm)
●Eucalyptus torquata(50cm)
→新芽の一部のみ一日中ヘタるが株自体は無事


<思っていたより耐寒性があったもの>
●Eucalyptus staigeriana(30cm)
●Eucalyptus orbifolia(50cm)
●Eucalyptus cladocalyx nana(18cm)
●Eucalyptus gillii(20cm)
●Eucalyptus lehmannii(40cm)
●Eucalyptus albida(15cm)
●Eucalyptus crucis(25cm)
●Eucalyptus tetraptera(20cm)
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea(15cm)
●Eucalyptus caesia ssp. magna(25cm)
●Eucalyptus macrocarpa(15cm)
→ヘタりも痛みも全くなし


<成長したり新芽を展開するもの>
●Eucalyptus gunnii(10cm~60cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus perriniana(40cm)
●Eucalyptus nitens(20cm)
●Eucalyptus aromaphloia(25cm)
●Eucalyptus glaucescens(20cm)
●Eucalyptus dives(15cm)
●Eucalyptus dalrympleana(5~20cm)
●Eucalyptus rubida(5~20cm)
●Eucalyptus nova-anglica(5~20cm)
●Eucalyptus urnigera(5~15cm)
●Eucalyptus neglecta(2~8cm)
●Eucalyptus tenuiramis(25cm)
●Eucalyptus risdonii(20cm)
●Eucalyptus delegatensis(10cm~20cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus parvula(25cm)
●Eucalyptus cordata(25cm)
●Eucalyptus scoparia(35cm)
●Eucalyptus coccifera(5cm)
●Eucalyptus cephalocarpa(2cm)
●Eucalyptus cypellocarpa(2cm)
●Eucalyptus subcrenulata(8cm)
●Eucalyptus ovata(5~30cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila(5cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. debeuzevillei(5cm)
●Eucalyptus vernicosa(2cm)

これらの品種は本当に凄いですね!
家ではgunniiperrinianaなどは寧ろ冬季の方が元気な程です。

野外越冬で気づいたポイントとしては、
・耐寒性が増す樹高のポイントは25cm以上
・風にさえ気をつければかなり耐える
・少し肌寒くなった間から寒さに慣らせておく
・水遣りのタイミングに気をつける

などです。

その中でも寒風だけは本当に怖いですね。
調べたところによると、
体感温度は風速1mでおよそ1℃下がるようです。
マンションでは寒さには強風が付きものですから。。。

全て無事に越冬できるように学びながら頑張ります!

# by eucalyptus_k | 2010-12-26 20:10 | ユーカリ(栽培知識)
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